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鍵師は道を切り拓く  作者: SYG
第一章
41/158

打開の一手

少し遅くなりました。すみません


これからこう言うことが増えると思います。




エンシャントドラゴンとの戦いが始まってからどれくらいの時間が経っただろうか?僕の感覚では1時間ぐらいは余裕で経ってる気がする。


だけど戦闘の時は集中しているから、そんなに時間が経っていないかもしれない。1時間経ったように感じているだけで、ナムルさんが話してくれた雑談によれば、実際は1分くらいしか経っていないとかもざらにあると言う。


実際、僕がナムルさんと模擬戦した時はそんな感じだった。


僕は今、【レールガン】の魔法を展開しながらエンシャントドラゴンの周りを走り回りながら魔剣で切りつけては離れる、という戦法を取っていた。


それでも僕の攻撃は【レールガン】でギリギリ傷が付けられるぐらいで、魔剣による攻撃はただの翻弄のつもりだ。しかしエンシャントドラゴンは、僕の動きを完全にしっかり捉えていて対して意味のない気がする。


まぁ、エンシャントドラゴンの攻撃を躱すと言う意味ではありかも知れないが相手は、その気になれば余裕で当てる事だって出来るだろう。


だから、今の相手が余裕を持っている間に一撃で決める必要がある。でもそんな火力が出せる攻撃が僕には無い。魔法だって多分【レールガン】が一番高火力である。


これでは為す術なく負ける。どうにか打開策を見つけださければならないが、こうやって考えている間も僕は常にギリギリで相手の攻撃を躱しながら攻撃しているのだ。


【レールガン】を撃つのを止めれば唯一の攻撃が無くなってしまう。これも早く決めなければ魔力切れになってしまうだろう。


あ、ある。この状況を打開する方法、【レールガン】と言うこの世界には無い魔法を生み出せた僕だから出来る方法。


だが、これをやろうとすれば僕は無防備になる。エンシャントドラゴンだって黙って待ってはくれないだろう。


でも、やらねば絶対に負ける。だったら賭けに出るしか無いだろう。


僕はその作戦を実行する為、行動に移す。


僕は【レールガン】を撃つのを止め、魔剣を握りしめて今までの戦い方から一変、真っ直ぐエンシャントドラゴンに突撃して行く。


「うおぉぉぉッ!」


その様子を見たエンシャントドラゴンの瞳には呆れが見てとれた。こちらが諦めたとでも思ったのだろう。


だがそんな事はしない


僕を吹き飛ばさんとエンシャントドラゴンの尻尾が迫ってくる。


その尻尾の先端が僕に当たる瞬間、僕は走っている体勢のまま前に飛び込むようにジャンプしてギリギリ尻尾の攻撃を躱した。


その先にあるエンシャントドラゴンの体の下に自分の体を滑り込ませるようにスライディングでエンシャントドラゴンの腹の下をくぐる。


その途中、僕は準備していた拘束魔法これは【時間拘束】と言う魔法を使う。


この魔法は対象の時間を一時的に止め完全に動きを封じるという拘束系魔法の最上位魔法だ。


鍵の力で魔法陣を即展開、エンシャントドラゴンに対象にして何重にもかける。


如何に伝説の魔物と言えどこの魔法をこれだけ掛けられれば少しの間は動きを止められるだろう。


「これなら使える」


そう確信した僕は、魔法の準備をし始める。


イメージするのはいつもの【レールガン】だだし今までと違うのはその量、一つではなく大量に、バラバラに魔法陣を展開するのではなく、力を集中させるように。


銃の様な射出する道具と言うのは基本的に射出する時の爆発量を上げレールを長くすれば威力が高くなる筈だ。


ならば魔法でも同じことが出来る筈である、そう考えた僕は、魔法陣を構築し始める。


土属性の魔法陣をいくつも並べレールを長く作る、雷属性の魔法陣を大きく、そして数を増やして、電磁量を上げる。


最後に火属性の上級魔法、【エクスプロージョン】の威力を抑えたものではなく範囲を極小にして指向性を持たせる。


これで、即席だが高火力が出せる。これならエンシャントドラゴンの鱗だった貫ける筈だ。


「僕は鍵師だ。鍵師の仕事は鍵を開けること、だったら僕はお前と言う鍵を解いて、その先の道を切り開く!」


そして僕は即席のこの状況を打開する一手を撃つ。



いつもお読みいただきありがとうございます


誤字、脱字等を見つけた場合ご報告いただけると有難いです。



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