戦いの先にあるもの
昨日はすみませんでした。お詫びと言ってはなんですが今回は少し長いです。
相対する相手の姿が、威容が・・・
ここから去れと言う。
邪魔だと言う。
自分の本能が・・・
相手にならないと叫んでいる。
今すぐ逃げろと叫んでいる。
理性が・・・
ほぼ間違いなく死ぬ戦いをする事は無いと語りかけてくる。
もし万が一にも勝てたとしても、その先に故郷へ帰る為の手段、もしくはその手掛かりがある保証は無いと言う。
だからここから逃げて、別の場所を探せと。
弱い自分の心ががその正論に従いそうになってしまう。震えて動けない筈の体が回れ右をして来た道を引き返そうとする。
「そうだね、絶対・・・日本に帰らなきゃ」
「励まされちゃった。ありがとう」
根元から襲ってくる恐怖に心が挫けそうになった時、負けそうになった時、僕はその言葉を思い出した。
真夜中の語らい、そんな時間に落ち込んでいた自分を心配して来てくれた少女、僕が故郷に帰るという決意を固めることが出来たその言葉。
その言葉が、恐怖に晒されて、凍りつきそうだった心を溶かしていく、今にも消えそうな心の火をギリギリ繋ぎ止めてくれる。
「そうだ、諦めちゃダメだ・・・ここで逃げちゃダメだっ!」
さっきは、この先には何も無いかも知れない。という可能性がよぎったが本当は分かっているのだ。確信に近い予想がこのダンジョンには何かがあると、そう告げているのだ。
だからこそ
「逃げられない、ここで死ぬわけにはいかないっ!」
その決意に呼応するように持っていた鍵が巨大スライムの時のように輝き出す。
あの時と同じ様に、いや、あの時よりももっと膨大な魔力が送られてくる。
これなら、レールガンの魔法も使える。あのエンシャントドラゴンにも太刀打ち出来るかも知れない。
いや、勝てる!
「
その思いを感じ取ったのかエンシャントドラゴンは、こちらを挑戦者を見る王者の瞳で見た後、威圧するかの様に吠えた。
「クルゥァアアアン!」
イメージするのは僕の固有魔法
『レールガン』
するととてつもない速度で魔法陣が展開され、その弾丸を打ち出した。
その弾丸は、僕とエンシャントドラゴンの距離を一瞬で消し、純白の鱗に着弾、しかしそれは鱗に傷を付けただけで終わった。
僕はそれしかダメージが無いのかと苦い思いだったが、エンシャントドラゴンの方は自分の鱗に余程の自信を持っていた様で傷が出来たことに驚いたいる様だ。
僕はそれを好機と見て、魔剣を構えて走り出す。その場から一歩も動かないエンシャントドラゴンに近づき、その腕に魔剣を振るう。
その瞬間、今まで、エンシャントドラゴンの腕が映っていた筈の視界が真っ白になった。
ドゴッ!
そんな鈍い音が響き、その音の発生源が自分であり、尚且つそれを成したのが相手の尻尾である事に気がついたのはフロアの壁に叩きつけられた後のことであった。
壁に叩きつけららた僕は状況が理解できず、受け身も取れずに床に落ちる。
背中を打って、肺から強制的に空気が追い出される、そこでようやく思考が追いついて来た。
「ッ!」
今の一撃で死ななかったのは奇跡だ。次は無いし、今だって肋骨の骨が砕けた。痛い、痛すぎる。
僕は回復魔法を自分にかけながら何とか立ち上がる今までの戦い、スピードで負けた事は無かった。だからその点で必ず魔物に対してアドバンテージを取ることが出来たのだ。
だが今回は違う、スピードで負けてる、力で負けてる、体力で負けてる、知識で負けてる、僕がエンシャントドラゴンに勝っている要素が全くない。
だがそれでも、やるしかない!
「こっからが本番だ!行くぞ!」
いつもお読みいただきありがとうございます
誤字、脱字等を見つけた場合ご報告いただけると有難いです。
なんか終わり方が中途半端になってしまいました。すみません




