戦う術
遅くなって申し訳ありません。
リアルのごたごたが片付いたので、再開します
その日は、状況とこの世界の説明だけで終って各自、部屋で休むようにと言われ一人につき一つの部屋が与えられてお付きのメイドさんが付けられた。
メイドさんに案内されて着いた部屋は、普通に広かった。地球で言う1LDKくらいの広さはあるんじゃないだろうか。中の家具は、どれも豪華で、ベットに至っては、キングサイズの天蓋付きベットだった。
とても、落ち着いて休めるところではない。しかし、ベットに寝転がって見るとふかふかなベットと今日一日で起こった奇想天外な出来事で意外にも疲れ果てていた創真の体は、一瞬で睡魔に負け、眠りに落ちたのだった。
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次の日、創真達は、訓練場に案内された、訓練場では、多くの騎士が木剣で打ち合っていた。
因みに地上に降りてきてから見る騎士は、王国騎士団、上で見た騎士は光教騎士団、と言うらしい、基本的に地上にいるのが王国騎士団で、光教騎士団は、滅多に地上には、降りてこないらしい。
創真達は、王国騎士団が訓練している場所とは、別の場所に案内された、そこには、一人の男が待っていて、創真達に気が付くとにっ、と剛毅な笑みを浮かべながら挨拶をした。
「お前等が、召還された、使徒様方か、俺は、ガンルズ・セドルトン。王国騎士団の団長を努めている者だ。お互い、敬語や、堅苦しいのは抜きにしよう、その方が楽だしな。」
と笑いながら言った。国王でさえ敬語を使って話す創真達にこの態度・・・何とも適当とゆうか、大雑把な性格をしている人だ、でも何故か憎めない人だ。
「さて、今日は、魔力について知ってもらおうと思う、おっとこれを配らないといけないんだったな。」
そう言って、石のような物を皆に配った、それは、手のひらサイズの透明な水晶のような物だった。
「それは、鑑定石と言って、それに魔力を流すと自分の天職と、スキルを教えてくれる魔道具だ、まぁ、魔道具と言ってもダンジョンから、掘り出される一点物とは、違って国で作られている物だがな、そうは、言っても貴重な物だからなくすんじゃないぞ。」
今、話にあったダンジョン、これは、大昔からある物で、神々が作ったのでは、とされている。ダンジョンの中には、魔物が自然発生し、時々、魔道具と呼ばれる強力な武具が、掘り出されるらしい。
そして、魔道具だが、これは二つの種類があり、一つは、さっきも言ったように、ダンジョンから掘り出される物と人工的に作られている物だ。
前者は強力だが、同じ物はほぼ出てこない。逆に後者は、同じ物が作れるが、そこまで大した物も無いうえに、コストがバカみたいに高いそうだ。
因みに鑑定石が、どれくらい貴重なのかと言うと、年に一個作れるかどうか、といったところらしい。よくそんな物を一人に一つ渡しているな。
国は相当"神の使徒"に期待しているらしい。
「そこで、その鑑定石を使うために必要な魔力について教えよう」
それから、ガンルズ団長に魔力ついて説明された。
魔力とは、全ての生物が常に生み出し、排出している物で、生命の源とされているらしい。
この魔力は、生み出された後、魔力の器に貯められ、溢れると外に放出しているのだそうだ。つまり、この世界に生物がいる限り魔力は無くならないとゆうことだ。
魔力の器とは、人によってそれぞれ貯められる量が違い、その限界が、その人の魔力量の最大とゆうことらしい。
それらを説明された後、魔力を操る練習が始まった。
魔力を操るには、器から放出されている魔力を自分の意思で流したい所へ動かす必要がある。つまり、自分の中にある魔力を感じることができないといけないらしい。
皆が一様にこれに苦戦を強いられていた。
何しろ創真達召還された人間にとって魔力魔法とは、完全に夢物語の物なのだ。
それをいきなり体の中にあるから動かせなんて言われても出来るわけがないのだ。
だが召還された際の恩恵があるからか、皆二時間も練習すればなかなかコツを掴んでいた。
創真意外は・・・
「坊主・・・大丈夫だぞ!普通の人族の場合は、一週間、世界一の魔術師と称される男でさえ丸一日かかるような難易度の練習だ。いくら神の使徒のお前等が召還の恩恵があると言っても二時間は、異常過ぎる。だから坊主が、落ちこぼれなわけではない」
そう言って、ガンルズ団長が励ましてくれた。
「ありがとうございます。団長、諦めず頑張ってみます。」
それから一週間、創真は、魔力を感じて操る練習を皆は、魔力を完璧に制御する練習をして過ごした。
そして遂に鑑定石に魔力を流して自分を鑑定する日。
皆は嬉々として、創真は、肩を落としながら訓練場に向かっていた。
そう、未だに創真は、魔力の感覚を掴めずにいるのだった。この一週間、創真は正に寝る間も惜しんで色々なことを試していた。
最初は、王国の魔術師の人にコツを聞いてみたり、王城の書庫で見つけた魔法に関する本を読み漁ってみたり、瞑想をしたり、某野菜の国の戦闘民族の様に叫んでみたり、挙句の果てに断食までやった(自分でも阿保だと思ってやめた)
そんなことをして創真は、一週間を過ごしていたわけだが、それでも魔力の感覚というのを全くつかむことは、出来なかったのだ。
何故、面倒くさがりな創真がそこまでするのかというと、それは何のことはないただ単純に魔法が使いたかったからだ。
創真は一人のオタクとして魔法に憧れているのだ!
それなのに魔法を使う入り口にも立ててないというのだから落ち込むしかない。
訓練場では、ガンルズ団長が古そうな分厚い本を抱えて待っていた。
「さぁ、今日は、待ちに待った自分の鑑定だ!皆張り切れよ!あぁ、この本は、後で使う物だ。これは、ノルニドラを作った主神が残したとされている本だが、中の内容は知らん、何しろ誰も本を開くことが出来なかったかな、もしかしたら神に召還されたお前等なら拓くことが出来るかも、と国が宝物庫から出したようだ。」
創真は、その本に引き寄せられるような感じがしたが、皆は、そんなことより鑑定だ!と何にも無いようにしていたので創真も気のせいだと気にしないようにした。
皆は、団長の話が終わるやいなやすぐに鑑定石に魔力を流し始めていて、それで結果が出た者から団長に報告しているようだ。
最初に報告に行ったのは、勇輝だった。
ステータス
人族 神崎勇輝 16歳
天職 勇者
スキル
・光属性魔法
・全属性耐性
・身体強化
・限界突破
彼は、やはりと言うべきかテンプレよろしく勇者だった。スキルも勇者っぽいチートっぷりだ。
うん、テンプレだ。
「流石の勇者様ってとこか・・・全属性の耐性だなんて、それに限界突破なんてスキル見たこともないぞ」
続いて報告に行ったのは、椛だった。
ステータス
人族 雲母椛 16歳
天職 剣士
スキル
・剣豪
・身体強化
・見切り
次が、結香
ステータス
人族 柊結香
天職 魔術師
スキル
・全属性魔法
・全属性耐性
・高速魔力回復
はい、2人共チートです。
他皆も勇者な勇輝ほどではないが、ノルニドラの一般人からすれば十分チートである。
皆が報告をしている間、創真はというと何も出来ず手持ち無沙汰になったので団長に訳を話して、さっき気になった本を見せてもらうことにした。
許可を貰って本を手にしたその瞬間、創真は自分の中にとてつもなく大きな力を感じた。それを感じたのは、一瞬であったが、大きくはなくとも同じような感覚が体の中に感じることができた。
そこで創真は、あることを思いつきその感覚に意識を集中させて動かしてみるとすんなりと動かすことが出来た。
今度は、鑑定石を取り出しそこに流し込むように動かす。すると鑑定石が光だし自分のステータスを目の前に映し出した。
そう、本に触れた時に感じた物は、魔力の感覚だったのだ。
一瞬だけ感じた大きさは、多分気のせいだったのだろうか?だがそんなの関係ない、何しろ魔力を操り鑑定石を使うことが出来たのだから。
創真が、わくわくしながら、目の前の自分のステータスをみるとそこには、こう書いてあった。
ステータス
人族 東雲創真 16歳
天職 鍵師
スキル
・鍵開け