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鍵師は道を切り拓く  作者: SYG
第一章
22/158

慣れって怖い

なんか展開が遅い気がする・・・もう22話なのに・・・





腹が空いて狼を焼いて食べようと、長ったらしい大仰な詠唱をして焚き火を作り、狼の肉を苦労して焼き、ようやく食べ物を手に入れた創真だったが、その肉は硬く、とてつもなく不味い物であった。


なんとか食べきったもののちゃんとした料理が食べたいと思う創真であった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




夜になり創真は、焚き火が消えないように起きているがいかんせん眠い。


仕方ないので、余っているもう一頭の不味い狼の肉をかじっているが、眠気は覚めるが口の中が血の味しかしない。


そんな現状にため息を吐きながら夜が明けるまで火の番をするのであった。


長い夜が明け、あたりが明るくなってきたのを見て創真は眠気をこらえて行動を開始する。


何をするにもまずは、どこかへ行かなければならないということで、創真は改めて周りを見渡す。


そこには、雪、雪、雪、・・・


見事に雪原しかなかった。(まぁ、わかってたことだけど)


仕方ないので、太陽が昇ってきた方向に向かって歩き出す。


歩き出して3分後、狼が現れた。昨日のと同じ種類のようだ。


昨日と違って数は一頭、難なく倒して先に進む、数分後、また狼、倒す、進む、狼、倒す、進む。


それを繰り返して一時間・・・


「・・・狼、多くね?そして出会う確率高くね?」


それからは、少し走って移動することにした。


狼と出会う、すれ違いざまに首を刈って進む。


また狼と出会う、少し狼まで間が空いていたので、走りながらジャンプ、飛び膝蹴りを顔面に入れて、首を刈る。


狼、首切り、進む。・・・


「だぁぁ!多いわ!?なんなの?なんでこんなに集まってくんの?もう、なんか慣れ過ぎて工程がいちいち短くなってきてるんだけど!?」


創真は、切れていた。


だがそれも仕方ないのかもしれない、何故なら・・・


創真が後ろを振り返る。


おおよそ10メートル間隔で狼の首が切られた死体が並んでいたのだ。


そして空は、いつのまにか黄昏時、つまりほぼ半日、創真は狼を倒しながら走ったのだ。


そこまで来るともはや無我の境地だった、もう何も考えずとも狼を認識した瞬間、体が動くようになってきた。


あ、また狼が来た、と思ったら首を刈ってた。


「・・・無意識で出来るようになった、なってしまった。いやね?確かに強くなりたいと思ったよ?戦闘経験が積めるのは、ありがたいよ?でもさ・・・なんで狼だけなんだよぉぉぉ!?」


雪原にそんな創真の叫び響いた、実は最初に食べた狼の血が体についていてその匂いのせいで集まってくるだとは、思いもしない創真であった。






いつもお読みいただきありがとうございます


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