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鍵師は道を切り拓く  作者: SYG
第一章
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初の戦闘

ギリギリ間に合った・・・



天山に転移した創真は、現実逃避しながら持ち物を確認していた。


すると二頭の狼が現れ創真に牙を向き、創真は、否応無く戦闘を強いられることとなった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





二頭の狼を相手に僕は、魔剣を向けて対峙する。


このナムルさんから貰ったこの魔剣は、流石に何か魔力的な物を発しているのか狼たちは、こちらを警戒してすぐには襲って来ない。


そう言えば、ナムルさんに魔剣のこと何も教えて貰ってないな・・・


そう思っていると狼たちは一斉に動き出した。


うおっ!今は戦闘中だぞ、余計な事を考えてミスをすれば待っているのは、死だ。


僕は意識を切り替えて戦闘に集中する。


狼たちは、創真を目掛けて同時に飛びかかって来たと見せかけ、二頭のうちの片方が急に進路を変更して創真の右に着地、そのまま創真に飛びかかる。


もう片方の狼も、もう目と鼻の先だ。


一瞬にして僕は、正面と右の二方向から攻撃をされることとなった。


多数対一の戦闘経験が無い僕は、迷ったもののなんとか後ろに飛んで右からの攻撃をかわす。


と同時に前から飛びかかって来た狼に向けて魔剣を振るう。


これで空中にいる狼は、避けられずに剣が当たる。と思いきや狼は口を開けて魔剣に噛み付いて無理やり自分の勢いを止めた。


「なっ!?」


その意外な結果に驚いた僕は、体が硬直してしまう。


その隙を突いてさっき横から攻撃してきた狼が、今度は左から迫って来る。


それを見て僕は焦り、未だ狼に噛み付かれている魔剣をがむしゃらに振るった。


すると幸運なことに左から迫って来ていた狼に魔剣に噛み付いている狼が当たり二頭は、もつれあって体制を崩した。


僕は、助かった事を感謝しながらその幸運を無駄にしないようにする為、狼に剣を振るう。


確実に倒す為、まずは動けなくする。


二頭の両足の腱(があるであろう場所)を切り裂き、ついで前足も同様に、しっかり動けないことを見て、僕は・・・


魔剣の刃を狼の首に突き立てた。


「はぁ、はぁ、勝った・・・」


僕は、初の戦闘で勝つことが出来た。


ナムルさんと本気で戦ったとは言え、あれはまだ模擬戦だった。


だが今回は、一歩間違えれば命を落とす戦いだった。それに人ではなかったし、二対一という始めて尽くしの戦いだった。


その状況で勝つことが出来たのは、幸運だったと言えるだろう。


逆に言えば今回の戦いは、運が悪ければ確実に死んでいた。


何も知らない、誰も居ないこの場所で信じられるのは、自分の実力だけだ。


今回のように毎回ギリギリの戦いをしていると、いつか絶対に命を落とす。


だから、僕は強くならなきゃいけない。


生きて帰るために。







いつもお読みいただきありがとうございます


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