動き出す影
創真がスキル練習の目標を達成させた日の夜
光教教会の教皇であるプロメギルは、空の上にある教会ではなく、王宮の一室に居た。
ガンガン!
乱暴に扉が叩き、その者はプロメギルの許可も取らずに入室してきた。
「はぁ・・・お前は、もう少し大人しくしておらんのか、全く」
「うるせぇ!いつになったらあの役立たずを殺すんだ。もたもたしてっと俺が勝手に殺っちまうぞ!」
「まぁ、待て、たった今あの方の許可も降りた。実行は明日の夜だ。ただし、殺してはいかん。これを使え」
そう言ってプロメギルが出したのは魔法陣が描かれた紙だった。
「これは、私が秘密に作らせた魔道具だ。これを地面に埋めておき、そこに奴を上手く誘導しろ、そうすれば奴は消える」
「消える?この紙に描かれてるのはどんな魔法なんだ?」
「お前が知る必要は無い。お前は、私が今伝えたことを実行すれば良い。そうすれば、お前が気に入らないという東雲創真は消え、お前の望む物が手に入る」
「そうだな、あの役立たずが消えれば結香は、俺のものだ」
そう言って笑う召喚組の一人であるこの男の瞳は、闇の様に暗く濁っていた。
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ナムルさんから魔剣を貰った次の日、創真は、その魔剣を持っていつもナムルさんと模擬戦をしている訓練場に来ていた。
目的は、もちろん毎日の訓練である、今までと違うのは、スキル訓練が終わった為、一日中剣術の訓練になり、しかも木剣ではなく真剣の訓練であることである。
「創真君、今日からは、今まで通りの木剣の模擬戦とは違い、真剣で行う下手をすれば怪我をするだろう、だが私は、それでもやるべきだと判断したし、君の実力は最初の頃とは比べ物にならないくらい強くなっている。だから大丈夫だと判断した」
「その木剣の訓練でもずっと模擬戦で、剣術なんて習って無いんですけどね」
「そこは、君の剣筋が私が使う物とは、全く違う物だからね、私も教えようが無かったんだ。許して欲しい」
まぁ、そうだろう、僕が使う剣術は、アニメや漫画から取ってナムルさんとの模擬戦の中でナムルさんの助言を貰いながら高めていった物だ。
王国騎士団として正式な剣術を訓練して来たナムルさんでは、助言するのが精一杯ってとこだろう。
「さぁ、本当の殺し合いだと思ってかかって来るんだ。私も創真君の実力に合わよう」
【殺し合い】
創真はそれを聞いて、一瞬心臓が跳ねた。
「行きますっ!」
だがそれを無視して気合を入れるのであった。
遅くなってすみませんっ!
3週間以上も開けてしまった・・・
短いですが更新ペースを少し上げたいと思います




