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鍵師は道を切り拓く  作者: SYG
第二章
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ダンジョンの砂漠






青い空、そこに浮かぶ灼熱の太陽はギラギラと地面を焼いている。あたりを見渡せばあたり一面に赤い砂。どこまで見渡しても砂、砂、砂、の広大な砂漠であった。


ここの気温は暑いのは言わずもがな、もはや‘暑い’と言うよりは‘熱い’と表現した方が正しいだろう。


そして忘れてはいけないのはここはダンジョンであるという事である。


ダンジョンなのに太陽があると言うのもおかしな話だが、それよりもダンジョンには絶対と言ってもいいほどある物がある。


それは魔物である。


この暑さに加え、魔物が時々襲ってくるのだ。


僕とフェルはそんなダンジョンの第二階層である砂漠を横断中である。


と言ってもなんの対策もせずにこんな場所を歩いたのでは1時間もしないうちにこの暑さによってダウンする事だろう。


なので、この階層を探索するにあたって、僕とフェルが交代で結界を張り、結界の中の気温を通常温度に保ちながら進んでいた。


「暑い・・・いや、本当に暑いわけじゃないけど周りの景色のせいで暑く感じるな」


僕はそんなぼやきは、フェルにさらっと無視され、探索は続行されている。


この階層に辿り着き、探索を始めてからだいたい2時間が経っているが、いくら歩いても周りの景色は変わっていない。


その現場にうんざりしていると、遠くの砂の上に何かが飛び出した。しかもそれは一つではなく、複数でだった。


素早い速度でこちらに向かってくるのはサメの背びれであった。


背びれがとうとう僕達からも完全にその背びれが見える距離まで接近すると、そいつは砂の中から飛び上がった。


先程、言った魔物とはこいつのことだ。


砂漠に住むサメであり、デザートシャークと言う名前だ。


名称が安直すぎる気もするがしっかり図鑑にも載っている魔物だ。


こいつらは基本群れで行動し、砂の中を泳いで獲物を探す。


獲物を見つけると、砂の中を高速で、しかも群れ全体でバラバラに泳ぎ、獲物を翻弄し、狩りをする魔物だ。


デザートシャーク達は、砂から飛び上がると、僕達の真横を通り過ぎるとそのまま、また砂の中へと戻っていった。


そして数体の背びれが一斉に散会すると、次々に僕達の周りを飛び跳ね始めた。


僕は《レールガン》の魔法陣を構築し、砂から飛び上がってきたデザートシャークを次々に撃ち落としていった。


数分後にはあたりにはあたり一面が体に穴を開けたデザートシャークの死骸だらけになっていた。


その後もたびたび襲ってくるデザートシャークを倒しつつ、探索を続けていると、だんだんとギラついていた太陽が沈み始め、あたりが暗くなり始めた。


「今日はそろそろ休もう、どこか良さそうな場所を見つけないと」


「そしたらあの丘の向こうにそれらしい地形がある」


フェルが魔法か何かで地形を読み取ってくれたのか、場所を教えてくれた。


確かにフェルが示した場所はちょっとした洞窟のようになっていて、夜を越すには良さげな場所だ。


テントを作り、夕飯を作っていると、完全に太陽が沈み、暗くなってしまったのでライトをつける。


そう言えば砂漠は昼間こそ暑いが、太陽が沈んで夜になると驚くほど気温が下がるというのを思い出した僕は、結界から一歩外に出てみる。


するも昼間の暑さでは考えられないほど気温が下がっていて寒かったので、一瞬震えながら結界の中へ急いで戻った。


改めて魔法って便利だなぁと思う僕であった。




いつもお読みいただきありがとうございます


次の投稿も来週の土曜日予定です


誤字、脱字、話の矛盾点を見つけた場合、ご報告頂けると有難いです


意見なども言っていただけると有難いです。


まだまだ未熟な文章ですが、日々努力いたします。


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