{プロローグ}
どうも!暮葉です!
今回の作品は、ひとくいさんとのシェアワールドとなっております!
毎週日曜日には、なるべく投稿します!
よろしくお願いいたします!
紅い……朱い……赤い……
――――視界を埋めるほどの『あか』
咽かえる程の悪臭を放つ『血』
熱を放ちながら燃え盛る『炎』
全てを破壊する圧倒的『強者』
僕はそれをただ見ていることしかできなかった。
目の前で『強者』に立ち向かう親。
「逃げてっ!」
その瞬間、右手を引かれて駆け出した。
手を引いている姉さんとただひたすらと走る。
仲間たちの『血』を踏みながら。
肺がはち切れそうになる位走るも、世界の理とは残酷だ……
着いた先は行き止まり。
しかし、戻ることはできない。
もう後ろには迫っていたから……
圧倒的な『強者』が
そいつは、僕たちに向かって全てを焼き尽くす『炎』を吐く。
僕は死を予感して目を強く瞑るしか出来ない。
おかしい…なんで燃えないの?
ゆっくりと目を開けると姉さんが映る。
「生きて……あなただけは生き延びて……!」
そういうと姉さんは、倒れこんできた。
その時理解をした。
姉さんは僕を庇って死んだんだ
怖い怖い怖い怖いこわいこわいこわいこわいこわい…………!
グガァァァァァァァァァァァァ!
『強者』は、僕を一瞥すると去って行った。
その時の目は『弱者』を見ていた。
これは、少年が全てを失った過去の『記憶』