骸骨と俺と
名前も顔も知らない二人を刺した俺は、殺していくのは非常に効率が悪いことに気付いた。おそらく外に出れば勝手に死んでいくだろうし。アンサーの友達とやらがいればの話だが、きっと本当の事だろう。何せ校外に出れなかったからな。何も見えないところに壁のようなものがあったからだ。ついでに遠めだが先に出て行った教師三人を発見した。と言っても真っ赤な血しか見えなかったのだが。
さてどうしたものか。安全地帯はどこにもない。体育館では俺がやったように疑心暗鬼になっているだろうし、校内には化け物がいる。そして校外には出れない。困ったな。とりあえずヒントを探してみよう。たまたま近くを通った化学室へと入る。どこにあるんだ。そもそもヒントってどういう風にあるんだ。
「ねー、君。ちょっといい?」
急に声をかけられナイフを手にし振り向くと骸骨が立っていた。よく学校の怪談とかである動く骸骨なのか。
「えっ、ちょっとナイフ危ないからしまっってくれないかい。危害を加える気はないからさ。」
「信じられるか。つーかお前刺される身がねーじゃん。」
「いや骨に当たればかけるでしょ。そして見るからに弱そうでしょ。」
必死に言われたのでまーいいかとナイフをしまう。
「で、なんかよう?話しかけたからには用があるんだろう。」
そう聞くとよくぞ聞いてくれましたとばかりに、
「実は私本物の人骨なんですよ。この学校に在学してたんですけど殺害されちゃって、こうして骨格標本として使われるようになってしまったんですよ。それでその犯人捜すの手伝ってほしいんですよね。」