7話 作戦会議とは?
あ。アリスは、剣が欲しいのか。剣は攻撃力が高くて高価なものがあって種類も豊富だしなぁ。
その点、魔法はお金が掛からずに良いよな……でも、戦いながら魔法を習得しないといけないんだよな。
「戦いは、明日にしないか? 戦いたいのは分かるけど……」
ユキノが、無言で頷いてアピールをしてくれている。
「それに、簡単な自己紹介しかしていないだろ? お互いの事を知っておいたり……作戦会議とかしないか?」
二人揃ってアリスの反応を見た。アリスは目をパチパチと瞬きをして返答に困っているようだった。
しばらく考えた様子でいたが、何か閃いたように顔を上げた。
「おっけい〜! よし、作戦会議ね!」
なにかを思いついたようで、ニコニコと笑顔になった。そのアリスが、一人で納得したように頷いていた。
この様子だと、ただの作戦会議って感じじゃないよな? なんで嬉しそうなんだ? 作戦会議が楽しみっていう性格じゃなさそうなんだけど。
隣を歩くユキノと顔を見合わせると、ユキノも不安そう表情をして俺の腕を掴んできた。
アリスが地図を出し広げて首を傾げて、地図をくるくると回したり、ブツブツと一人で呟いていた。
「う〜ん……、わからんないやっ」
あ、分からないんだ? でも、先頭を歩きたいんだ? 負けず嫌いってやつかな?
「うるさっ! 君たち、宿はどこ? そこで作戦会議でもしよう!」
え? 俺の心声が聞こえたのか?? でも、俺に怒っている感じじゃないよね??
「この近くの街だよ」
「うん。この道を真っ直ぐだよ」
珍しくユキノから、アリスに声を掛けていた。
まぁ、アリスが今回の魔物から命を救ってくれた恩人みたいなものだしな。
「アリスは、このゲームを始めて長いの? すごい強いけど?」
また二人揃ってアリスの反応を伺った。アリスは振り向くと笑顔で答えてくれた。
「このゲーム、今日からだよ? 発売も今日でしょ?」
は? 剣士って始めから……あんなに強いのか? 人気があるから強い設定なのか?? ズルくないか? あ……でも俺の魔法も強かったか。
「え? そうだったの? あれ? 俺には昨日届いてたんだけど?」
だったら……昨日プレーをしてれば良かった! でも、オンラインゲームだからソフトが届いてても、ゲームの開始日時が決まってるからムリか。
アリスが俺の発言に首を傾げて、ブツブツ独り言を言って納得した感じで頷いていた。
「え、そうだよね? 今日だよね。まあ……私が強いのは、他のゲームでも剣士をやるからね」
なるほど。他のゲームでも剣士をやってるからか。俺はゲームには詳しくないし……めったにゲームをしないからな。弱い訳だ……経験と知識の差かな。
アリスの歩く感じが楽しそうで、嬉しそうな感じを受け殺気というか闘気が消えたのを感じた。それを見た二人は少し安心をした。
話を続けなくちゃ……何を話したら良いんだ? ゲームが好きそうだよな? 他の話題を聞いても微妙だよな……
「他のゲームもやってるんだな。ゲーム好きなんだ?」
意外にもユキノも頷いて答えてくれて、俺に教えてくれた。
「わたしも、するよ。ゲーム、動物のやつ!」
あ、小学生の間で流行ってるやつか! なんとなく聞いたことあるくらいかな。で、アリスは? 二人でアリスを見つめる……
質問に困った表情になったアリスが立ち止まり、振り返るが俺達が見つめられているのに戸惑った表情に変わった。しばらく沈黙が続き気まずい雰囲気が流れ、アリスの表情が変わった。
「ゲームの配信者をやってるぐらいだからね!」
ゲームの配信者? そう言えばそんな事を言っていたような……配信者とは聞いてたけど。ゲームの配信者……って、このゲームも配信してるのか?
ユキノを見ると、分かってい無さそうに俺とアリスを交互に見て首を傾げていた。
「今も、配信されてるよ! リスナーさんやっほ〜!」
え? なに? 独り言じゃなかったのか!? それじゃ、あの恥ずかしい戦闘も配信されていたのか?
そう思うと再び恥ずかしくなってくる。
「配信って……さっきの戦闘も配信されてたのか?」
これは確認しておきたい。恥ずかしすぎるだろ……自分の放った魔法で吹き飛ばされるって……
それに、これからは気軽にアリスには、プライベートな話もできないな……
「うん! そうだよ!」




