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12話 キャンプ

 俺だけキャンプを楽しみにしていて、テンションが高いのも悪いよな。ユキノはどうなんだろ? キャンプとかした経験はあるのかな?

 


「ユキノは、キャンプとかした事あるのか?」


「ないっ! 虫キライ! キモい!」



 女の子ならそういう反応だよな……。虫嫌いならキャンプはキツイか。でも、ゲームの中だから虫はいないだろ。

 


「ゲームの中だし、キャンプは楽しいと思うぞ〜ワクワクしないか?」


「うん。ゲームの中ならワクワクするぅ〜虫いないしぃ♪ ミスティーが一緒だし」


 

 村を再び出ると、直ぐにスーを開放をした。すると更にデカくなって牛程の大きさになっていた。ユキノは気にしていなさそうだったが、俺は呆然とスーを見つめていた。


 ……何なんだコイツは、成長速度が異常すぎだろ。ドラゴンって、こんなにも成長速度が早いものなのか?



「ユキノ、スーの成長が早すぎないか?」


「そうかなぁ? 大きくなったきがするね♪ カッコよくなってきた! つよそ〜♪」


  

 スーがデカくなった事で、威圧感も出てきていた。魔物が現れるが、スーを見て怯んだり逃げ出す魔物もいる。逃げる魔物を習性なのか、追いかけて勝手に討伐をしてくれるので助かる。それに自動的にお金も貯まっていることが分かったし。


 ここで、スーがデカくなることは分かっていたが、ここまで成長速度が早いとは思っていなかった。デカくなった事で、問題が出てきた。


 

「残念なお知らせがあるんだが……」


「え? なにぃ……?」


「見ての通り……スーとはテントでは一緒には寝られなくなった……テントに入らない」


「あぁ……うん。ムリだねぇ……大きくなったねぇ……ママを追い越しちゃいそうだね」



 ユキノがママ役になっているつもりらしい。背丈もそろそろ抜かれそうな大きさだが……体長は既に追い越されている。俺でもこんなのが現れたら逃げるわ。勝てる気がしないし、この迫力と威圧感というかドラゴンのオーラがハンパない。

 

 味方というか仲間には影響が無いようで、問題ないが放たれている威圧感やオーラは感じることが出来る程だ。


 そろそろ昼食の用意をしないとだよな。料理を買ってきても良かったが、キャンプの楽しみといえば焚き火で料理だろ。

 


「ユキノ、料理をするから手伝ってくれないか〜? 料理は出来るのか?」


「うん。野菜の皮むきとか出来る! えらい?」


「そっか〜意外にも出来るのか、偉いぞ!」


「わぁ〜い♪ ミスティーに褒められた!」


 

 近くには小川があり、キャンプするには丁度良い場所だ。澄んだ青い大空がよく見え、キラキラと輝く小川に風になびく森の葉が陽の光を反射させて美しい。



「ユキノ、この辺で良いかな? 小川が近いし便利じゃないか?」


「うん。この辺り景色もきれい♪ スーちゃんも喜んでるみたい!」


 

 というか……その話題になっているスーさんだけど、絶対に今、スーが狩りをしている気がする……何故なら勝手にお金が増えているからだ。放って置くか……今のスーがこの辺の魔物に負傷させられる程の魔物は存在しない気がする。あのアリスと俺が苦戦していたヒョウでさえスーを見て怯えて軽く狩られる立場になっているのを見た。


 あのクロヒョウはきっとこの森で頂点捕食者だったハズだ。あのデカさ、タフさと攻撃力だったしな。だがスーが現れた事で、このワールドの最強種で絶対的な頂点捕食者が現れた事で順位が入れ替わった。


 買ってきた野菜をユキノが下準備をしてくれて、枯れ木、枯れ枝、落ち葉を集めた。

 

 

「さて、切った野菜を鍋に入れて、水を入れてくれないか?」


「はーい」


 

 キャンプの主役とも言える焚き火をする準備をする。……魔法で落ち葉に火をつけると、徐々に火が大きくなり薪にも火が移り火力が安定するのを待つ。今のうちに楽しみにしていたブロック肉に味付けをして串にさして、遠火でじっくりと焼いた。


 味付けをされたブロック肉に火が通ってくると、色が変わりジワジワと肉汁が滴り始めた。肉の焼ける匂いが辺りに漂い、滴る肉汁が固定に使っている石に落ちるとジュー! と美味しそうな音と香ばしい匂いを放つ。



「ミスティーすごい……料理もできちゃうんだね! 美味しそうな匂い」


「俺は、簡単な味付けしか出来ないけどなぁ〜」


「そんなことないよ。美味しそう〜」


 

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