守るためには
双子が生まれた後、僕は双子を守るため本格的に魔法、剣術、勉学等を早急に始める必要があると判断した。その為には、まず父にお願いし、教師を雇わなければならなかった。
チリン。
ベルを鳴らす。
「おぼっちゃま!どうしました?」
僕の専属メイド、メリが来た。
「しちゅじにおとーちゃまにお話あるから、おとーちゃまにお時間くださいって言ってってて言って!」
僕は父に時間を貰うため、まず執事に言ってもらう。
「かしこまりました。それでは伝えて参りますね。」
メリが部屋を出て執事の元へいった。
数分後。
コンコンコン。
「はい。どうじょ。」
メイドのメリが入ってくる。
「坊っちゃま、執事長より本日は何時でも大丈夫とのお返事でした。」
「じゃあ、今から行くっ。」
僕は、意を決して父の執務室へ向かった。
コンコン。
「とうしゃま。エリオットでしゅ。」
「入りなさい。」
中から父の声がした。
中に入ると積み上げられた書類の間に父がいた。
「エリオット、どうしたのかな?とりあえずそこのソファーに座ってお父様とお話しよう。」
父は、仕事を途中で止め、僕の隣に座った。
「とうしゃま、僕お勉強と魔法と剣術がしたいでしゅ。」
父を見ながら一生懸命言った。
「エリオット、突然どうしたんだい?まだ、エリオットには早いよ。5歳になったら始めよう。」
父は困った様な顔をしながら言った。
これでは、埒が明かないと判断し次の作戦へと移った。
上目遣いでキラキラおめ目を父に向けた。
「とうーしゃまお願い。僕とーしゃまみたいに早くなりたいだ。」
父は、うるうるしながら僕を見つめた。
「うー。エリオット・・・。」
父は考えだした。
「分かった。それじゃお試しってことでどうかな?
とりあえず、お勉強の先生を雇って、その先生が他の科目も大丈夫だと判断したら魔法と剣術を教えよう。それでいいかな?」
苦肉の策とも言うような感じで僕に言った。
「とーしゃま分かりました!頑張ります。」
父は満足気に頷いていた。