転生
「んー。・・・病院?」
見覚えの無い豪華な部屋が目に入る。
体を動かそうにも動けない。
ガチャ。
「坊っちゃま!お目覚めになられたのですね!直ぐに旦那様と奥様をお呼びしますね。」
メイド服を着た女性が話しかけてくる。
どうやら、僕は死んでしまい転生したらしい。
バタバタバタ。
「エリオット!」
「エリちゃん!」
物凄く美人さんとイケメンが走って入ってくる。
「とても、心配したぞ。我が愛しの息子よ。」
どうやら、僕は高熱で生死の境をさまよっていたらしく、皆泣き顔だった。
そして、そんな僕は、高熱の末前世を思い出した様だ。
とりあえず、ラノベとかである情報収集をと思い体を動かすも動けず。どうやらまだ赤ん坊らしい。
その後、数日掛けてメイドの話す内容からして、ここは、グリーンストーン帝国でエルフの国。そしてこの国の2大公爵家のうち、スペンサー公爵家の当主レオ・ネススペンサーと妻シア・スペンサーの間に生まれたのが僕、嫡男のエリオット・ネス・スペンサー。現在、生後5ヶ月。ちなみに僕はハイエルフってことで、この国ではハイエルフには名前に・ネスが付くらしく、1世代に2~3人しか生まれないらしい。
どうやら、僕が前世で好きだったラノベの「聖女と共に」の世界にとても酷似していた。
「聖女と共に」では、学園で様々な国の王子や子息が聖女を巡って争い、魔国へ行き魔神を倒し人間国の王子と結ばれる話。その中で僕も聖女を巡り戦い、魔国で魔神に攻撃をくらい盲目となり聖女に捨てられる。
そんなことを思い出した。
「僕、捨てられるじゃん。」