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世界は占いに支配されている  作者: 米 春幸
第三章 中級 占い師の仕事編
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仕事は続く

「そろそろ運命が変わっているといいのだけど」


「まだ数日しか経ってないのに、そんなに変わりますかね」


「私の能力を信じなさいよ。ちょっと見てみましょう」


 セリスは念じて能力を使い始めた。


「ほら、もう変わったわね」


 セリスさんが言うには、どうやら徒党はうまく改心して解かれたらしい。

 複数人を束ねる運命が、能力によりそういう風に変わったらしい。



 実際に二人がアジトに突入すると、中には人一人おらず、完全に崩壊していた。


「すごい能力ですね。俺も複数人に使える能力が欲しいです」


「能力を複数人に使える方法を知らないの?

占い師としての力をつければ、だんだんと能力の対象人数が増えていくようになるはずよ」


「まじですか」


 ということは、刹那が複数人に使えるようになるってことか?


「とりあえずはこれで解決かしらね」


「なんだかあっけない終わりですね。じゃあ上に報告をして報酬を貰ったら仕事は終わりか」


「何言ってるの?今やっと一つ目の仕事が終わっただけ。

すぐに次の仕事に出発しなければ行けないわ」


「え?」

 ……まだあるのか?


「でもとりあえずは次が最後よ。それが無事に終われば、私たちは晴れて神官に昇格よ。

嬉しそうにしなさいよ」

 喜びが溢れる声でセリスは言った。


「あ、あはは、それはうれしいかも……」

 クロアは苦笑いしながら、口先だけの言葉を述べた。


 え?占い師の仕事楽過ぎない?ただ能力使って遊んだら終わりか?


「仕事っていつもこんな感じ?」


「今回は楽だったかもしれないけど、時には危ない目にあうこともあるわ。油断していたら痛い目に合うわよ」


 うーん、基準がよくわからない。



 クロアとセリスは近くの町で次の作戦を立てていた。


「どうやらこのあたりに、シークスフィア反抗組織ができてしまったみたいね」


 セリスは地図を取り出し、近くにある範囲を丸で囲んだ。


「ここから割と近くか。やっぱそういうのあるんだ」


「この国にはあまりいなかったはずなのに、誰のせいかしら」


「この辺に占い師が増えたからかな?」


「そうね、それがもっともな意見だわ。シークスフィアの近くね。

近くに潜伏しているとなると……。事件でも起こされたらまずいわね」


 シークスフィア……。

 占い師の学校で、普通はここを卒業しなければ正式な占い師にはなれないんだよな。


「そういえば、こういう学校が各国にあって、それを束ねているのが協会なんだよね?」


「そうね、その協会の支部が各国に一つは必ずある。それで大本のシークスフィア本部は明国にあるの」


「確か、そこに大神官様がいるんだよね」


「そうらしいわね。一番位が高い人だから一般人は誰も会ったことがないらしいわ。

神官になったら、ようやくお目通りが叶うらしいけど」


 大神官、神官を束ねる長か。相当な能力の使い手なんだろうな。


「話が飛んだわね、とにかく反抗組織を探しに行きましょう」


 結局やることは前回と同じなのか?



 前回と同じく路地裏の暗い場所に、二人は身を隠していた。


「この辺りというのはわかっているのだけど。まずは組織の活動しているアジトを見つけなければ」


「そういえば俺、新しい能力を使えるようになりましたよ」


「まさか、この短期間で習得したの?」

 セリスは少し驚きながら話した。


「はい、でもこの能力を使うには対象の人間がいないと無理みたいです」


「……そう。それならやることは、まずこの周辺の調査よ」


「わかりました」



「あの人怪しくないですか?」


「どうやら怪しい女がいるようね」


 二人の視線の先には、派手じゃない服を着た女が周りの様子をうかがいながらうろうろしていた。


「じゃあ今回も運命を強引に変えるとかは?」


「今回はそうもいかないわね。前回とは規模が違うの。組織になってしまっている」


「組織ってことは前回より人数も多くて、個々の力も強いから簡単に運命も変えれないってこと?」


「まあそんなところね」


「突撃するのはやっぱりだめ?」


「だめね、あくまで私たちがやった証拠を残してはダメなの」


 協会、汚いな。


「それって一般人は?」


「知らないでしょうね」


 怖いよ、シークスフィア協会。

 戦わずして勝つとか、かっこいい言い方しといて……。

 実際は都合が悪いことを皆に気付かれないように処理しました、だもんな。

 そんなことがたくさんあったかもしれないのは容易に想像できる。ちょっとブラックすぎないか。


「あの女に能力を使える?」


「はい、やってみます」


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 緑☆直感視

 対象者一人を見ることで先の行動を予測する。

 力があるほど正確にわかる。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「とにかく今回はアジトの場所がわかればいいんだけど……」


「あの女がアジトらしき場所に戻っていくという行動が、予測できました」


「よくやったわね、クロア」


「ん……?」


 能力に反応があるな。俺の能力のガードに。

 最近、能力を受けた時に感知できるようになっていたんだっけ。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 黒☆ガード

 相手から能力を受けた時、自動的に無効化する。

 力が大きいほど正確に無効化できる。

 相手の能力を受けた時わかる。能力を使われた履歴を見ることができる。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 能力を使ってきたのは誰だろう?履歴を確認しよう。


 ビア、未来予知。5分前。

 ビア、未来予知。10分前。

 ビア、未来予知

 ビア、未来予知

 ビア、未来予知

 ビア、未来予知…………


 ビアさん……。電話の着歴みたいになってます。

 何回試みてるんですか。ばれてますよ。

 そんなに俺の未来が気になったのですか?もう諦めてよ……。


「……どうかしたの?」


「いや、尾行を続けよう」

 頭の中の通知が邪魔だなあ、切りたいな。


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