表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/349

手の内

馬場信春「……そうなると後、出来る手立ては金山衆……。」


 小諸。


菅沼正貞「山県様が奥平の事を怒っている理由?徳川に奔った事に他無いでしょう。」

高坂昌信「それにしても度を越しているような気がしてならぬ。」

菅沼正貞「そうですね……。恐らくでありますが、山県様は奥平親子に全てを教えてしまったからでは無いでしょうか?長篠に居る奥平貞昌の父貞能は山県様の指揮の下、多くのいくさに従軍して来ました。時期は丁度亡き御館様による上洛戦。二俣城から三方ヶ原。そして野田城に至るまで、貞能は武田方として経験しています。対織田対徳川最前線に位置する三河先方衆の長として。

 家康を浜松に生かしたままでの上洛でありましたので、仮に御館様が健在で上洛を果たしたとしましても徳川とのいくさは続く事になります。彼の地を知る貞能に掛かる期待は大きくなる一方。駿河に遠江。そして三河と言った係争地を抱える山県様としましても、貞能に三河を託そう。と考えていたのでありましょう。」

高坂昌信「それで山県が奥平にうちの手の内を?」

菅沼正貞「想像の域を出る話ではありませんが。」

高坂昌信「うちの城攻めの方法も?」

菅沼正貞「今長篠城に居る奥平貞能の息子貞昌にも伝えられていると見て間違いありません。」


 躑躅ヶ崎の館。


内藤昌豊「うちの手立てを奥平に知られてしまっている?」

山県昌景「私の見込み違いでありました。痛恨の極みであります。」

馬場信春「そうなると穴を掘る事も……。」

山県昌景「知られています。申し訳ない。」

馬場信春「……仕方ない。三河先方衆の長に奴奥平を認めたのは我らも同じ事。山県の責では無い。」

内藤昌豊「しかしどう致します。城の攻め口と言う攻め口に鉄砲が待ち受け、突破したらしたで異風筒が襲い掛かって来ます。人を盾にしたとしましても被害は甚大。その後の織田徳川とのいくさに支障を来す事になるのは必定。」

馬場信春「そこに織田信長がやって来たら我らは壊滅の憂き目に遭ってしまう事になる。その前に城を奪わなければならない。」


 高天神城の時のように、織田信長が到着する前に長篠城を奪いたいと考える武田勝頼。しかし城主の奥平貞昌は武田を裏切り徳川に奔った人物。高天神の時に採用した城主を買収する事は出来ない。武田家中もその予定は無い。

 ならば力攻めに打って出ようと考えるも城内には大量の鉄砲と弾薬が蓄えられている。その上、城も拡張され攻略は難しくなっている。更に奥平親子が武田の軍法を知っているがため、武田が用いる城攻めも熟知されている。

 信長到着までの短い時間での城取は困難……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ