豆柴、前世を悲観?する
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今日は野宿をするため、人目につかないような場所を探していたら、廃屋を見つけ中に入れば何10年と使われていないのが分かった。
「埃すげーな…」
「仕方ないわね、まだまだ明るいし軽く掃除しましょう」
「そうだな、荷物番はまめしばに頼もう」
『任せとけ!』
4人は中に入り窓を開けて、簡単に掃除をし始めた。
埃が窓からも出てしまうぐらい埃だらけで、本当に誰も住んでいないと分かった。
『手伝う?』
「大丈夫大丈夫、うん、しばいぬ〜入って良いよ〜」
中に入ると、夕焼けが室内を照らし、リンさんがライトの魔法を使い部屋を明るくする。
「どうやら、この廃屋?は、ギルドに提供したものらしい。使用したら気持ちを箱に入れとけとさ」
「銀貨1枚で良いか」
「3枚にしとけ」
「そーよ、後腐れないのが1番だよ!」
箱には埃はなくて、1日か3日位に1回は箱を見に来てると分かる。埃すらなく、鍵は新品、箱自体綺麗なもんだし、それなら部屋の掃除ぐらいしろ。
「さて、と。久しぶりに野宿じゃないし料理しましょう」
「リン!私シチュー!」
「ステーキ!」
「酒」
『トマトサラダ』
各自リクエストしたら、リンさんは全て作ると、ニンマリした。
「ほら、シュリも!」
「えー〜…」
シュリさんの手を引きキッチンに向かう女子2人の後ろ姿はたまらない。料理女子か、サラリーマン自体は憧れたよなー。
『あ!待って待って!野菜なら空間収納に沢山あるよ!』
「え?本当?空間収納なら新鮮だし…トマトやキャベツとかある?」
『うん!』
空間収納から、トマト、キャベツ、レタスにキュウリを取り出す。
「ツヤツヤで美味しそう」
「ジャガイモ人参に玉葱はウチ等の使い切ろうよ」
「ノワール、空間収納にはジャガイモとかもあるの?」
『うん!あ、後最初にザップさんから貰った熊肉あるよ』
「やったー!熊肉シチュー」
「ありがとう、ノワール」
「ありがとう、しばいぬ」
肉も取り出し2人に渡したら、俺はザップさんとジップさんがいるリビングに行った。
「…なぁ、ノワール。水浴びしていてもやはり埃っぽい」
「兄さんも感じた?俺も感じていてさ」
「さて、と」
「しばいぬ」
「「俺達が綺麗にしてやるからな!」」
シャワールームで、体を洗ってもらうけど、俺は女性が好きなはずなのに、2人の肉体美は凄まじいから見惚れる。
高い身長に黒い髪がザップさんで、少し青い黒髪がジップさんでサラサラな髪、無駄な脂肪がない身体、長い手足に大きな頼りになる手はスラリとした指が悩ましい!
「大人しいなノワール」
「怖いか?」
2人してイケボときたら、サラリーマンな俺は負け組確定だ。
『ザップさんとジップさんは、イケメンだよね。俺がサラリーマンで戦う企業戦士だったら…羨ましくてたまらなかったらよ…』
「鍛えてるからなぁ…」
「どんなだったんだ?」
ワシャワシャ洗ってもらいながら、人間だった自分を思い出す。
『身長は小柄だったし、筋肉なんて無かったよ。視力が低いからメガネは必要だし、ホワイト企業でも残業はあるしね…』
「何だか分からないが、ノワールは頑張ってたんだよな」
『うん。課長だったからね。仕事は出来ていたけど、趣味はないし、休みは付き合いでバーベキューやらはしていたな』
「バーベキュー?」
『外で、肉や野菜を焼いて食べたり、ピザやら作ってみたりして、会社で働く人達と飲み食いするんだ』
「……野宿と同じじゃん……」
『ただ…こっちみたいに楽しくはない。接待や会社主催なら仕方無くだし、俺は酒は呑まないよ、車を運転して得意先の自宅まで行かなくちゃならないし』
2人を見ると、俺の話を聞いて、分からなければ聞いて、理解しようとしてくれる姿が嬉しくてたまらない。
そっか…俺…寂しかったんだ。
こんな風に話す友人もいないし、趣味仲間もいない、家族はいない孤児だったし、理解してくれるような人や恋人もいなかった。
朝起きて会社に行き、帰宅したら適当に食事してシャワーして寝る、を繰り返すだけの毎日。
たまにの呑み会も2時間で帰宅するし、仕事が生き甲斐な人間だった。
『……ツマラナイ、チンケで、情け無い人生だったよ……』
小さな呟きは、2人に聞こえないはずが、聞こえていたなんて知らなかった。
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明日、2回更新できたらなと思います。




