その8 開始と目と本屋と
更新遅れてすみません。
少しでも楽しんでいただければ嬉しいです。
晴れ渡った空。眩しい太陽。気持ちのいいそよ風!
今日はデートです!
まあ、正確にはただ本屋に行くだけなんだが、デートです!いやー楽しみだなー。いやー・・・・・・・・
腹痛テーーーーーーーーーーーーーーーーー!
そう、せっかくのデートの日。Tシャツに長ズボンの普段着姿で来ているものの、今日はデートの日だ。それなのに俺は緊張によってお腹を痛めていた。
キルキルキルキリリリリっルンルン!
とお腹から音がする。
・・・・なにこの音。俺のお腹大丈夫だよね?
ヤバめの音に動揺しながらも葉山を待っていると前方から可愛いらしい声が聞こえてきた。
「遅れてごめん!待った?」
そう心配そうに言う葉山。
・・・・・かわいいいい!
なぜなら彼女はふわっとした白色のブラウス。そして黒色のスカートそしてそして少し高めのヒールを履き、茶色の手提げかばんを肩にかけて現れたからだ。
・・・・すごいぞ、周りの男達が俺のことを憎そうに見ていやがる。
彼女が髪をあげたりと小さな動作をするたびに、男たちが葉山を見る。それほど彼女は可愛かった。かわいい彼女がいる。そんな彼氏が感じる周りの目の酷さをすこし理解してしまった。
「いや、大丈夫だ。さっき来た」そう答えると
「え、本当?ならいいけど・・・。じゃあ早速行かない?」
そう彼女が言ってくれる。そしてそれと同時に選択肢が現れた。そこにはこう書かれている。
[選択肢2/A本屋へ/Bラブホへ/C桜の木の下へ]
・・・・・いやAだろ!BとCふざけてんのか?というかBは警察行きに等しいだろうが!
(黙るのじゃ!はよ選ばんかい!)
(うお!ビビった!)
選択肢にツッコンでいると急になびが怒鳴った。そうなのだ。俺が持つリュックにはなびが入っている。
(はよ選べ!)
(ああ、じゃあA)
なびに急かされて俺はやる気なーく答えた。
すると口が勝手に動き出す。
「よし、じゃあ本屋に行こう」
「うん!」
葉山は元気よく返事をしてくれた。
それから歩くこと五分。本屋に辿り着く。店に入るとたくさんの本が並んでおり本のいい香りが漂った。
「「いい匂い〜」」
葉山と2人同時にそう言ってしまう。そのため2人で少しだけ笑ってしまった。
そして「これが青春か〜ーーーーーー!?」
知らないおじさんに指をさされて怒鳴られた。
・・・・・・・・・いや誰だよ!
2人とも謎な気分に包まれて・・・・買い物を始めた。