序章 第7話
まだ午前中だ。窓のカーテン越しに明かりが差し込む。
今日子を抱き上げるとベッドに運ぶ。髪の毛をなで上げると、俺の首に腕を廻してきた。
ふくよかな胸をもみしだき、腰から尻に手を下げる。
今日子の息づかいが激しくなる。
唇を押しつけたままスカートのファスナーを下げる。
今日子が「ちょっと待って。自分で脱ぐわ」といいながら立ち上がった。
薄明かりの中に今日子の裸体が露わになった。スタイルがいい。
首から背中。腰からお尻。俺はいきり立った。
今日子は振り向くと、胸を隠しながら抱きついてきた。
今度は下半身に指をはわせる。今日子は経験が少ないんじゃないだろうか。
それほど濡れてるようでもない。
指を谷間にはわせ、谷間の上の方をさわった後、谷間の中に指を入れた。
驚くほど狭い。小刻みに中へ中へ入れて行く。
肩を押さえる。今日子は恥じらうように右手を顔にかぶせる。
俺は両足を押し開くと、谷間にいきり立つ物を差し入れた。
「痛い」今日子が叫ぶ。
俺は不覚にも果ててしまった。
作者注。
このまぐわいが、物語の今後に大きく影響します。
智郎は男としての自信を取り戻し、今日子は子を宿します。
生まれてきた未来と名付けられた女の子は、今日子と共に
智郎を助ける事になります。後日の話になります。
妻を失ってから一年間、肉体関係とはご無沙汰だった。
まだ32歳である。何度も何度も今日子の体を求めた。
今日子は嫌がるでなく、その度に俺の気持ちに応えてくれた。
小生意気な今日子はなりを潜め、そこにはただの可愛らしい女の子がいた。
俺はいつのまにか寝ていたようだ。横にかすかに寝息をたてる今日子がいた。
カーテンを開けると日差しが飛び込んできた。遠くに九十九里浜が見えた。
俺は彼の地から未来に向かうのだ。
今更好きな女が出来たから行けませんなんて、言えるはずがなかった。
この世に未練が出来たから話は無かった事に、なんて言えなかった。
俺が行かなくても誰かが行くかもしれない。俺じゃなくてもいいかもしれない。
ただ未来を見てみたい気持ちも強かった。