第一話 プロローグ
初めまして。雅コウと申します。
今まで読む専門だったんですが、自分も書いてみたいなーと思い、今回第一話の投稿となります。
見切り発車で、文章もおぼつかないですが、やさしい目で見ていただけると嬉しく思います。
あとR15指定は念のためにしております。
誰もが一度は人生をやり直したと思ったことがあるのではないだろうか?
ここにはもう1つの世界があなたを待っている。
どこにでもあるような謳い文句で発表されたVRMMO「ニーベルング・オンライン」
今日はそのゲームの大々的な発表会が行われる。
主人公、小鳥遊九十九はこのゲームに期待をしていなかった。
また多くのゲーマーたちもこのゲームに期待をしてなかった。
それは、なぜか?答えは簡単だ。
今まで出たどのVRMMOもどこかゲームチックで自分たちの住んでいる世界と同じように感じなかったからだ。
誰もがVRで自分たちと同じような世界を再現するのは無理だと諦めていた。
そんな中、突如発表されたのが、この「ニーベルング・オンライン」である。
九十九はこの発表会を家で見ていた。
「さてさて、果たしてどれくらい現実を再現できているんだろうか。正直あんまり期待はしてないけど、
ゲーマーとしてはどんな感じなのかは、気になるんだよねー。」
そして、発表会が始まった。
「今日は発表会にお越しいただきありがとうございます。まず今回ニーベルング・オンラインを紹介するに
あたって、多くの方がこう思っているのではないでしょうか。どうせまたいつもと同じVRMMOだと。その認識を改めていただくために一つ映像をご用意しました。まずはこちらをご覧ください。」
すると、そこには誰もが息をのむような映像が流れた。
現実と同じような街並み、そしてそこで生活する人々。映像の中には、NPCたちの生活が描かれていた。
時に笑いあい、悲しみあう映像が。
実際にこの世界が地球のどこかにあってもおかしくないくらいのリアルがそこにはあった。
「すごい」
人は予想外すぎることが起こるとこの三文字しか出てこない。
この映像を見ているほとんどの人がそう感じたのである。それぐらい衝撃的な映像だった。
「さて、今の映像を見ていただいて、あなたの目にはどう映ったでしょうか?今までのVRMMOと同じですか?それとも全く違うものでしょうか?このゲームはゲームであって、ゲームではない。これを遊んでいただく人にとってはゲームかもしれません。ただこのゲームの中にいる人たちは生きています。私たちと何ら変わらない人なんです。プレイヤーはたとえ死んでも生き返りますが、この世界の人々は一度死ねばもう生き返ることはありません。そのNPCの人生はそこで終了してしまいます。行動次第ではNPCに嫌われることも好かれることもあります。それを分かった上で王となり国を守るも良し、魔王として世界を破壊するのも良し、家族を築くのも、PKをするのも、何をするのも自由です。」
その言葉に誰もが狂喜乱舞し、このゲームの凄さ、素晴らしさ、そして怖さを知った。
「ニーベルング・オンラインにRPGのようなストーリーは存在していません。あなた自身の物語をここで作ってください。」
最後にそんな言葉を残して、発表会が終わった。
そして1週間後にゲームの発売日やβテストの情報など発表があり、九十九はβテストに応募した。
βテストは100人の募集がされていた中、それを大幅に超える数万人という競争率何百倍か分からないくらいの競争率に、見事選ばれるわけもなく、落選という結果に終わった。
「やっぱり、ダメだったか。はぁーやりたかったな。ニーベルング・オンライン。」