マネキンを好きになった僕。
僕は結構おしゃれ大好き男子だ。
車よりバイクよりおしゃれが大好きなんだ。
なんだか...? 女の子みたいだけど......。
今ではおしゃれ大好き男子が多いから、僕だけが
変わっている訳じゃない。
洋服屋さんに入ると...? 何処にでもそうだけど?
マネキンがあって、洋服を着せられている。
まさかなんだけど...!? 僕ははじめて入った洋服屋さんに
置いてあるマネキンに恋をした。
しかも!? 『ひとめ惚れだ』
普通の人なら、ないことなんだろうな?
でも、僕は普通じゃない...だけど? 本気であのマネキンの事が
大好きなんだ!
僕はずっと、あのマネキンに一緒に居て欲しいと本気で想った。
だから、お店の人に真剣にあのマネキンを譲ってほしいと話したら...?
あっけなく了承してくれた。しかもタダで譲ってもらえたのだ。
僕の一人暮らしの家に彼女が居る幸せ。
毎日、彼女に話しかける。
彼女は、何時も僕に微笑みかける。
最高の時間だ。
でもある時、その幸せな時間が音を立てて崩れていった。
母親が僕の留守に家に入ってきて、彼女を
勝手に捨てたのだ!
僕は、母親にどうして捨てたのか? 問い詰めたい。
もう、彼女とは、二度と会えない。
その日は、ゴミの日だったからだ。
もう、この世に存在していないのであろう。
最後までお読みいただきありがとうございました。