第3話黒龍エジンバラ
1
黒龍エジンバラは少しよろめいた。エジンバラは驚いていた。何故ならエジンバラの鱗は如何なる武器であろうとも傷をつけることが出来無かった。同じ龍にしても同じだった。故に戦いを求めた。いつか自分を傷付けられる者がいると思ったからだ。そして嬉しかったようやく自分を傷付けられる者が現れたのだから。
「ふ、ははは、我が鱗を傷つけた者よ、汝らには我が力を見せよう!我がの名は鋼鉄黒龍エジンバラ!如何なる武器が通用しない鋼鉄の鱗を持つ龍。俺様は嬉しいぞ!なんと言う名だ人間?」
「レンだ」
「リューマだ」
そう答えると戦闘準備をした。いつでも戦闘できるようになっていた。エジンバラは嬉しそうにしているといきなり力をあげた。
「さー!始めよう!レン!リューマ!」
そう言ってレンとリューマに向かって突撃してきた。ボディーアタックというものである。レンとリューマは素早く横に移動した。そこにあった岩の塊が粉々に砕けていた。
「おぶねー!」
「確かにあれを食らえば死ぬぞ!」
レンとリューマは少し驚いて言うとエジンバラが
「避けたか、おい、レンとリューマよ俺様と一つ勝負をしよう」
「勝負?」
「ああ、俺様との勝負に勝った場合俺様は二度とこの村には手を出さない!しかし、お前が負けた場合はお前は俺様の配下となれ!どうだ?悪くない話だろう?」
レンとリューマにゲームをするかのように笑っていってきた。龍なので本当に笑っているかどうかは分からないが。レンは少し考えてエジンバラに答えた。
「ああ、分かった!」
「よし、良いだろう!俺様を倒すか、この村の陣地から出せたらお前達の勝ちだ!お前達がもし倒せず力尽きた場合俺様の勝ちだ」
エジンバラはそう言うと翼を広げ一定の距離をとった。距離は大体5メートル。レンは剣を強く持った。そして
「筋力強化」
そう言うとレンは力がはねあがった様な気がした。そして次は詠唱だった。
「風よ、汝の突風は全てを吹き飛ばす力なり
火をも消し去る力なり
竜巻を起こし全てをのみ込め
汝の突風なる一撃を我にかしたまへ『突風の一撃』』
詠唱が終わると、レンの剣に風が纏い、レンの髪も緑色にかわり剣の色も緑へ変わっていた。そして構えを取った。エジンバラは自らの魔力を集中して口を開けて鋼鉄をも砕く一撃を放とうとした。
『相殺粉砕』
そして二つの力がぶつかった。
2
リューマは手を出さなかった。レンの性格はよく知っている。一対一をしたいという目立ったからだ。リューマは内心笑っていた。最初の戦いだというのに相手が龍だ。
しかも神様から与えられた力があるからと言っても限度が存在する。しかしレンは限度はないと思っている。リューマはヴィナッシュの言葉を思い出す。
『人の想いは時に神をも凌駕する』
そう言っていた。レンはその類だ。限界をも越える想い、限度を越える想い。
3
レンは相殺粉砕を放ってきたエジンバラを見て少し待った。目の前にその相殺粉砕が来るまで、目を瞑っていた。そして目の前に来ると、剣をを横に振るった。すると突風の一撃の如く激しいざんげきがでた。相殺粉砕とぶつかっていた。しばらくその力比べをしているとレンは
「貫け!筋力を貫通力に!」
そう言うと、レンは横に振るう体制から少し下がりそして真っ直ぐにつき出す。すると相殺粉砕が消し去りそして、レンは一瞬でエジンバラのところにいきそして横凪ぎに振るった。
「くっ!」
すると激しい竜巻が襲いエジンバラを村の陣地の外に出した。そして近くの岩の壁にぶつかりそして
「見事!あの風魔法の中でも難易度A+の技」
そう言って村の陣地の外から翼を広げそして去っていった。