第九楽章【幸せ】
―次の日・・・
キーンコーンカーンコーン・・・
生徒 「マキちゃんおはよ~」
マキ 「おはよー」
先生 「はい皆席について~」
今日もHRが始まった。
先生 「んじゃ、今日も十分ほど読書の時間ね」
みんな 「はーい」
生徒たちは皆、本を取り出し読み始めた。
小鳥のさえずりをBGMにして、静かにそれぞれ好きな本の世界へと入っていく。
― 十分後・・・
学級委員 「それでは読書を終えて、授業の準備をしてください」
生徒 「ふ~」
生徒 「おい、昨日の『ビバ☆ロック』見たか~?」
生徒 「おう見たぜ~」
生徒 「ねぇ前回の社会のノート写させて」
生徒 「いいよん♪」
生徒 「おい放課後カラオケ行こうぜ!」
生徒 「OK~!」
ガラガラ・・・
キーンコーンカーンコーン・・・
先生 「はい一時間目やるよ~」
高野 「先生っ!宿題やってきました!」
先生 「おお珍しいですね、高野さん」
みんな 「あはは・・・」
先生 「じゃあ前に出て黒板に書いてください!」
高野 「はいっ!」
ガタ・・・
高野 「うお!」
生徒 「あはは・・・」
高野 「いってー転んだ!(笑)」
生徒 「高野ぉ~!」
生徒 「あはは・・・」
マキ 「ぷっ・・・」
高野 (マキが笑ってる・・・?嬉しいような、悲しいような・・・)
先生 「大丈夫?高野さん(笑)」
高野 「あ、はい!」
高野はチョークを手に取り、自分のノートに書いておいた答えを黒板に写し始めた。
カカカ・・・
カレン (高野が自分から答えるなんて、ちょっと珍しいな)
高野 「うし!できたっ」
先生 「はい、正解です♪」
みんな 「わー!」
パチパチ・・・
―放課後・・・
カレン 「今日帰りさ、コンビニ付き合ってくれない?新商品チェックしたくて♪」
マキ 「うん、いいよー」
カレン 「ありがと!」
マキ 「高野君も誘う?」
カレン 「やだ、やめてよ(笑)」
マキ (めっちゃ照れてる(笑))
カレン 「・・・(照)」
マキ 「・・・分かった、私が声かける」
カレン 「え!」
マキ 「ねぇ、ちょっと高野」
高野 「お?」
マキ 「付き合って」
高野 (「付き合って」って!?え!)
カレン 「よろしくねっ」
高野 (なんだ・・・!?カレンにも言われるって・・・まさかそっちの「付き合う」じゃないってことか!ああああ!)
マキ 「・・・どうしたの?今日も部活?」
高野 「あ、いや!部活じゃないよ!」
マキ 「よかった」
カレン 「ありがとーマキちゃん♪」
高野 「期待した俺がバカだった・・・」
カレン 「ん?」
高野 「い、いや!なんでも・・・」
―3人は学校を出た。
生徒 「あ!黒川せんぱーーい!」
生徒 「きゃーーー!」
生徒 「きれいーーー!」
生徒 「マキ様―っ!わーーーー!」
マキ 「・・・」
高野 「うおお!すげーな」
カレン 「さっすがマキちゃん♪」
マキ 「いつもコンサートの後はこうなる・・・(苦笑)」
カレン 「いいじゃない♪」
生徒 「さよならーマキ様~!」
生徒 「お気をつけて先輩!」
マキ 「はいはい、さよならー」
― 五分後・・・
3人はコンビニに入った。
ウィーン・・・
店員 「いらっしゃいやせ~い」
カレン 「おお!新商品たくさん出てるじゃん!私限定ものに弱くてさ~」
マキ 「まあ気持ちは分かるよ。」
高野 「お菓子買いすぎてデブるなよ!」
カレン 「もうっ!分かってるもん!」
マキ 「はは・・・」
店員 「ありがとうございましたーっ」
3人はコンビニを出た。
高野 「・・・って、めっちゃ買ってるし」
カレン 「これはちょっとずつ食べるから問題ない!」
高野 「本当かよ!」
カレン 「うん!」
マキ 「・・・(笑)」
―マキは思った。
毎日本当に騒がしい。
だけど、それこそが幸せなんだということを。