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黒髪のマキ  作者: Rainbowproject
8/18

第八楽章【聴く】

―次の日・・・


生徒 「ねぇ知ってる!?今日の放課後音楽室でマキ様のコンサートやるって~!」


生徒 「ね!もちろん行くっしょ☆!」


生徒 「先生たちも行くって~!」






―音楽室では、学級委員たちが椅子を並べて準備していた。


カレン 「ああ~楽しみだなっ」


学級委員 「カレン、手伝って!」


カレン 「はいはーい!許可くれてありがとうね♪」


学級委員 「いえいえ・・・先生たちも快くOKしたよ(笑)さすが黒川さんね!」


生徒 「おーい!あと椅子4つここに並べて~」


生徒 「はいよ~!」






―放課後・・・



音楽室に学校中の生徒が集まった。開始十五分前には、立ち見の生徒もいるほどだ。



先生 「楽しみですね」


先生 「そうですね、黒川さんのピアノ良いですよね」


生徒 「マキたん!!萌えええええぇぇ!」


生徒 「マーキ!マーキ!マーキ!」




カレン (わわ、ファンが最前列の席確保してる・・・)




生徒 「すげー人だな」


生徒 「体育館でやったほうがいいレベルじゃね?」


生徒 「それなー!」





―廊下ではマキが待機していた。


生徒 「マキちゃん、準備はいい?」


マキ 「うん」


生徒 「・・・よし」







― 十五分後・・・


生徒 「時間になりましたので始めまーす」


みんな 「イェーイ!」


パチパチ・・・



―拍手の音とともに、ドアが開いて、マキが出てきた。


生徒 「マキちゃーん!」


生徒 「う、美しい・・・!」



マキはお辞儀をして、椅子に座った。

そしてゆっくりと手を伸ばし鍵盤に乗せた瞬間、それまで騒がしかった歓声がスッと消えた。





♪~~~♪♪~~~


みんな (おおーっ)


♪♪♪~~~





生徒 「なぁ、なんか音聞こえるぜ」


生徒 「ホントだなー」


高野 「お前ら知らないのかよ、今日マキのコンサートなんだぞ」


生徒 「え、そうなの!?練習サボればよかった~」


高野 (俺だってサボりたかったさ・・・)


生徒 「じゃあ、サボっちゃう?」


生徒 「え、でも片付けどうする?」


生徒 「他の奴に頼もうぜ!な、高野も!」


高野 「ああ・・・よし!」


高野はサッカー部の仲間たちとともに音楽室へ駆けて行った。









―音楽室


みんな 「わー!」


―そこには歓声と拍手が鳴り響いていて。

ドアを開けた瞬間、生徒たちの熱気が伝わった。




生徒 「おい、終わってないよな?」


生徒 「まだでしょ」


マキ 「では、最後にもう一曲弾きたいと思います」


生徒 「おー間に合った!」


高野 「ふー良かった!」




♪~~~♪♪~~


高野 「・・・!」


♪♪~~♪~


生徒 「き、きれい・・・」


先生 「なんででしょう、自然と涙が・・・」


カレン (マキちゃん・・・)


♪~~♪♪~~







♪~・・・







最後の音が音楽室に響いて、十秒ほどの沈黙があった。マキのため息が、余韻の中に溶けていく。


みんな 「わーーーー!!!」


全員が椅子から立ち上がって、拍手した。


みんな 「アンコール!アンコール!」


マキ 「え・・・」


先生 「みなさんもう下校時間です!残念ですが今日はここまで・・・」


生徒 「えー!」


生徒 「本当は先生だって聴きたいくせに~!」


みんな 「そーだそーだ!」


先生 「仕方ないですねぇ・・・」


校長先生 「はは、あと一曲短いのをお願いします」


マキ 「校長先生・・・」


みんな 「わー!!」


マキ (マジか・・・)


―マキはアンコールに応え、コンサートは大盛況のうちに終わった。


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