3話め
「よっしゃー! 更に友達増えたー!!」
さとるが高高と友達が増えた喜びを表現していた。隣でメデューサが微笑ましく見つめている。
「!?」
魔唱がそんな二人を見て言葉を失う。
“友達!? メデューサさんには瞳の力があるから誰も関わろうとしなかったのに……”
魔唱ちゃんがクラスの誰もがメデューサを遠巻きにしていた理由を語る。生命ある者全てが石にされてしまう能力だからどうしようもない部分もあった。
「あ! 魔唱ちゃん、こっち来いよ~!」
魔唱に気づいた僕はメデューサちゃんを紹介しようと彼女を呼んだ。
(この人間、何も考えていないように見えて実は……)
魔唱ちゃんがさとるを見直しそうになる。
「三人で<にらめっこ>しよう」
グッドアイディアだとばかりに遊ぶ予定を叫んださとるに魔唱はガッカリする。
「お前、何も考えてないだろ!!」
前言撤回と思う魔唱はさとるのことをただその場のテンションで楽しんでいるだけなんだなと思い直した。
誰にも話しかけられないし、自己紹介の時も言いそびれた話を勇気を出してメデューサが話し出す。
「そうだ、瞳の魔力のことなんですけどその魔力を遮断するコンタクトをしています。目が合っても皆を石にしたりしませんよ」
「!! そうなの!? そういうコトならクラスの子達があなたを避けたりしないのに」
初耳な話に魔唱が驚いている。 勝手に思い込んでいた非は魔唱ちゃん達にあったりするが。
「え? あ、ハイ」
さとるはメデューサの特殊能力のことも知らないので話についていけていなかった。
「なんだ……」
魔唱とメデューサが微笑みあっている。相変わらずさとるはまだ二人の輪の中に入れない。
「……あ!」
忘れていたとばかりに魔力遮断コンタクトを服のポケットから出すことにするメデューサ、魔唱ちゃんは今までにない速さでこの場から離脱した。
「学校生活はどうじゃ?」
この学校、聖オカルト総合高校(悪魔とか異界の怪物ばかりなのに聖がつくのかと思っている人いないよね)の死神な校長先生は意外と生徒全員に目をかけているようだ。
「校長! ボチボチです!!」
死神校長は転校生のさとるが何か難題にぶつかった時は手助けすることを約束してくれた。
「いろいろ大変だろうがわしは常に君の味方じゃ、困ったコトがあれば頼るといい」
「校長……」
飛びあがらんばかりに死神校長の言葉に体を震わせたさとるは飛びつくのを我慢できない。
「校長―――!!」
死神校長は骨なので飛びつかれた振動に耐えきれずに全身の骨がバラバラになる。
「受けきれないって!!」
魔唱ちゃんは校長がバラバラになったのが衝撃的だったようである(ちなみに校長はそのうち自動修復されます)
3ページコメディ作品楽しんでもらえたでしょうか?
テンションの高い主人公は書いていて楽しめました。
良ければ感想をお願いします! 評価だけでも歓迎!!