表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
テコンドーも空手も日本一の女の子が15年越しに俺に助けを求めてきた話  作者: koruta5


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/5

思っていたよりずっと





 次の日、歯磨きしているとなぎささんから着信がきた

 この前のように変な人につけ回されてないか心配になり

 急いで電話をとる


「もしもし」

「おはようございます、今日よろしかったら一緒に出かけませんか?お家に伺いますので」


「いや、迎えに行きますよ」


「はい、ありがとうございます」


 ……もしかしてこれってデート?

 なぎささんへの気持ちを確かめたい部分もあるが

 少し、いや、明らかに少し浮かれてしまう



 お昼すぎに時間を指定されていたので迎えに行くと

 なぎささんが出てくる

 髪型が変わっている

「こんにちは」

「こんにちは、どうぞ」

 助手席に座らせてみる

 緊張でドキドキしてしまう


「この近くに公園があるんですけど……どうですか?少しお話ししたくて」

「行きましょうか」


 車を走らせて公園に向かう

 大きな川があり広い公園だった

 大きい遊具もある場所もあるが、

 川を取り囲むような造りになっていて

 ベンチがあるところで話すことに


 ベンチに座って、俺の左側になぎささんが座る

「航さんが昨日おっしゃってたように、

 おばあちゃんに話をしてみようと思うんです」

「それがいいと思います、

 なぎささんの思いを言葉にしたらわかってくれるんじゃないですかね?俺は会ったことないけど笑」

「はい、ありがとうございます

 あの、それで今日はちょっとお願いがありまして」

「……なんですか??」

「私とまた文通、というか、交換ノートみたいなのを

 始めてみませんか?」

「え?」

 交換ノートってあの小学生とか小さい子達がするやつ?!

 20代の俺たちが?!?

「今日、航さんに聞きたいこと書いてきたんです

 だから、次に会う時にお返事書いてもらえたらなって」


「えぇ、、はい」

 あっさりノート受け取ってしまう……


 LINEとかじゃダメなのかな?

 この便利なものばかりのご時世に……


「ありがとうございます、航さんとしてみたくて」

 うん……頑張るしかないか笑


「髪型昨日と違いますね」

「今日美容室に行ってきたんです

 少しでも航さんに可愛いって思われたくて」


 え?これ素でこんなこと言えんの?

 こっちが恥ずかしくなるんだけど……

 なぎささんは普通の顔で平然と話している


「そうなんですね、いいと思います」

 口元が緩んでしまうのがわかった


 

 家に帰りノートを見てみる


 好きなタイプと誕生日はいつですか?という質問だった

 直接聞けばすぐに終わってしまうような些細な質問をされている

 字が綺麗に書いてあり、文字にするのもいいものだな

 緊張しながら俺も文字を書く

 質問に返答しながら自分も質問を書く

 と言っても、聞かれたことを聞き返す内容だけど

 好きなタイプかぁ……

 あんまり考えたことなかったな……

 よくわかりませんっと、書いとこう笑


 向こうから直球でアプローチされると

 上手く返せないから、文字にするとゆっくり考えれていいな

 誰かに好きになってもらえるって

 こんなに幸せなのか

 とても気分が良かった


 

 平日は帰りが19時になるらしく、

 できれば土日の方が余裕があるとのことで

 土曜日の午後からまた会うことになった

 交換ノートも持ってまた車であの公園まで行く

 季節は春、とても天気が良くて風が気持ちいい


「おばあちゃんに話してみました、

 思っていたよりすんなり聞き入れてもらえてよかったです、伝えてしまったらこんなに簡単なことだったんだって少し拍子抜けしました笑」

「そうなんですね、なぎささんの幸せを1番に考えてくれる素敵なおばあちゃんでよかったですね」

「航さんのことも話してきたんです、優しくて素敵な人だって」

 まーた余計なことを!!!


「俺、そんなに優しくないですよ?愛想もないし、

 はっきり物事言うタイプだから……

 それに切り離す時はキッパリ断ち切りますし」

「私は、はっきり言える強さも優しさが含まれてると感じました。それに、航さんは思ってること顔に出やすい方だと思います笑」

「……そうですか?笑

 そんなこと初めて言われました」


「私は航さんが好きです

 航さんがいいんです

 夏の……夏祭りに一緒に行きませんか?

 それまで交換ノートを続けて、

 無理だったら諦めます」


「っ!!」

 唐突な告白と、条件に少し頭が追いつかない

 夏祭り、、??!

 友達と高校の時に行った以来なんだが。

 交換ノートもあと4カ月も続けんのか……笑

 なんか青春をやり直してるみたいだな笑


「わかりました。交換ノートと夏祭りですね笑

 楽しみにしておきます」


 パァッとなぎささんの顔が花が開いたように明るくなる


「ありがとうございます!!」

 不覚にも可愛いと思ってしまった。


 

「なぎささんて目悪いんですか?」

「はい、コンタクト入れてます

 コンタクトも最近し始めてそれまではずっとメガネでした」


 


「親が離婚してて、母とは離れて暮らしてるんです。

 私は父と弟と一緒にいるんです」

「へぇ〜」


 


「実はなぎささん家と職場がすごく近くて……」

「そうなんですね!

 水曜日は午後休あるので交換ノート渡せるかもです」

「……そっすね笑、書くの忘れないように頑張ります笑」



「今の職についたきっかけとかあるんですか?

 私、友達いなかったのでパソコンでゲームとかしてたんですよ、そしたらパソコン触ることが得意になって

 そっちを仕事にしようと思いまして、!」

「なるほど笑」



 いろんな話をたくさんした

 なぎささんは意外とコロコロと表情豊かで

 見ていて飽きない。

 どうして友達ができなかったんだろう……


「友達作りはまだ挑戦したりしてるんですか?」

「……いえ、私は向いてないみたいです。

 あんまり場の空気を読むのも得意ではないので」

 あ〜そんな気はするけど……笑

 まぁ無理して作るものでもないのかな


「なぎささんの話し相手は俺が担当しますよ笑」

「っ!はい!!

 ……あの、手を触らせてもらってもいいですか?」

 どこの変態親父かと思うような聞き方をされる笑


「どうぞ?笑」

 小さい手でさわさわと片手を触られる

 にぎにぎと掴まれて

「どうですか?」

「満足です!!!」

「よかったです笑」

「男の人の手って感じです、ゴツゴツしてて」

 女の人って手も柔らかいんだな……


「最近、テコンドーとか空手やってるんですか?」

「全くやってません!筋肉ついてしまうのでっ!」

「稽古誘われないんですか?」

「父は基本私にノータッチです。

 昔は厳しく指導されてましたが……

 母が家を出て行ってしまって一応反省してるみたいなので笑」

「そうなんですね…家のこともなぎささんがやってるんですか?」

「したり、しなかったりです笑

 弟もお父さんも結構1人でなんでもやってます」

「すごいですね、弟さんは何歳ですか?」

 

「弟は5つ下です」

「オリンピック選手なんでしたっけ?」

「一応、目指してるってとこですね笑」

「へぇ〜、なぎささんも続けてたらもしかしたら……」

「ふふ、そうかもしれないですね笑」

 強そうだもんな……

「俺より強いですねよね、絶対(笑)」

「男の人の力には勝てませんよ、細い人だったら勝てそうですけど笑」


「あとは不意打ちとかですかね、勝てるとするなら」

「……背後に気をつけます笑」

「はい、気をつけてください笑」

 なぎささんでも冗談とか言えるんだな笑

 だいぶ打ち解けてきたように感じる

 もっと知りたいし、

 もっと話している姿を見たい

 思ってたよりずっとなぎささんに惹かれている自分がいた――――――





 




 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ