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New Nicochu Wars: Rise 2010 / ニューニコチュウ襲来 ライジング2010  作者: 原作:Rebecah Creative Studio / シナリオ原案:桃太郎V
7/11

Episode21x:再起

 10月21日(木)21時 E.G.日本支部


 その頃、全員ここで待機しているE.G.日本支部に「白之助」がワープゾーンから出てきた。


「(ヒメ:)び...ビャク!?」

「(白之助:)!...皆の衆お揃いで、ご無沙汰でござる。レベッカ殿はどうしたでござるか?それがしの知人は4人、それ以外の者(12人ほど)はどれも見ない顔でござるか。初対面でござる。それより、他の皆はどうしたでござる?」

「(ヒメ:)リサななは...拉致されたの。他は知らない。」

「(ミント彩香:)何にせよ、皆バラバラに散らばったからな。私とミコは幸い、生き残ってきたんだけどね。」


 そんないつぶりの知人と会話している「白之助」だが、「ロバート」は中東二人に「例のあの人」のことを話しているとして...。


「(ロバート:)悪いのはノウエツ出身の奴だ。君たちを唆すことが奴のやり方だ。君たちは騙されたんだ。」


 「レジーナ」は携帯ゲーム機で暇をつぶしており、「雅史」も携帯ゲーム機で対戦しているようだが...。


「(雅史:)やったぁ!僕の勝ちだ!」

「(レジーナ:)次は負けない。だが、いい対戦だった。...いいことあったのか?」

「(雅史:)別に、ただ絶好調なだけよ。」


 「マイケル」はライフルの手入れをしたり、未来人三人は会話をしたり、亡命者二人は座ったままだったり、そんなご時世なのにお祭り騒ぎの賑やかであった。だが「アレグロ雪郎」の場合はそんなんじゃない。


「(場面チェンジ・E.G.日本支部→E.G.本部:)♩E, ♪F#, ♩G, ♪C, ♩F」


 10月21日(木)8時 メリーランド E.G.本部


 場面を切り替えて、ここはE.G.本部・転送室。ワープゾーンを通して来たばかりの「白之助」は、今追っている「黒史郎」の手がかりを調べるべくあちこち歩き回る。


「(白之助:)情報室で調べるのが手っ取り早いでござる。...雪郎とやらに会わなきゃでござる。」


 偶然にも「ジャズ賢一」と「クラベス鈴菜」、「カラダデカイ」にバッタリ会ってしまう。


「(白之助:)お主ら、今までどこで何をしていたでござるか??」

「(ジャズ賢一:)俺たちジャッカルヘッジホッグは今年1月より、雪郎の祖父エネルジコの手伝いをしている。お前こそ何をしていたのか?」

「(白之助:)それがしは...3月に里帰りしたのでござるがその......有り様でござる。」

「(カラダデカイ:)例ノ惨劇カ。アリガタクハナイニュースダ。」


 その後、「白之助」は「アレグロ雪郎」を連れ戻すと同時に「黒史郎」の手がかりを取得し、それぞれの使命を負う。...日本支部に戻る寸前に「ラファエル」に呼び止められる。


「(ラファエル:)コンブリオ、本当にいけるか?アトラス家の、わがグランマの頼りの綱である君のグランファザーがいないんだぞ?グランファザー抜きでどうすればいいんだ?」

「(アレグロ雪郎:)...祖父を注視してくれと頼んだのに...あんたの祖母の頼みの綱を喪った結果に...。」

「(ラファエル:)グランファザーを注視するべく片っ端から部屋を調べたが姿はなく、ただ1カ所だけ(ドーァ)のロックがかかっていて確かめようがなかったが、まさか現場が開かずの部屋こと責任者の部屋とは...だからといって俺のせいじゃない。カメラがついてなく、様子を見ることさえできなかっ」

「(アレグロ雪郎:)ラファエルのせいじゃないことはわかった。俺は任務に戻らなければ。」

「(ラファエル:)今回の件に限らず、3年前の件をいつまでも引きずっているように見える。つまり、未だに立ち直れてなく、無理をしている。違うか?」

「(アレグロ雪郎:)...関係ない。今俺は猛烈に燃えているんだ。祖父を手に掛けたコチウニを暴き、懲らしめてやる。」

「(ラファエル:)確定したわけではない容疑者を懺悔させる、そんな復讐をしてもポルカは喜ばんぞ。自制を求む、頭を冷やせ。」

「(アレグロ雪郎:)...いいか、祖父がいなくなった今、俺を止めるものは誰であろうともいないことを、覚えておけよな。」

「(ラファエル:)...私情のために修羅になってでも進むのか。」


 「アレグロ雪郎」は任務に戻るためにそのままワープゾーンをくぐり、E.G.日本支部に戻っていく。「コンブリオの大馬鹿者ォォ!!!」って絶叫したい気持ちがいっぱいな「ラファエル」だが、どれだけ叫んでもキリがないので、しばらくの間、考えるのをやめた。


 その頃、E.G.日本支部に戻った「アレグロ雪郎」は、皆の前に謝罪する。


「(アレグロ雪郎:)その...取り乱して悪かったな......。」


 一方、「清子」の自宅ならびに「杏璃」の号室のテレビにニュース映像が流れていた。


「(ニュースプレゼンター:)ニュースをお伝えします。町中に少年が暴れているようです。警察は少年を確保しようと説得を試みましたが、聞く耳を持たず逃げられてしまい失敗に終わりました。少年は、何者かに狙われている、死にたくない、助けて、と......。」


 「バサカ」の姿を確認した2人は、彼が行きそうな場所へと向かった。22時頃の出来事である。


 だが、公園に到着した時には既に「アレグロ雪郎」に先を越された。先客3人との接触を避けるために2人は公園の入口前に隠れ、そのやりとりを立ち聞きする。


「(バサカ:)バサカ、ひどい目には絶対に遭わないっぺ。いやだ。」

「(ガジュ:)落ち着いてバサカ。私たちはなにもしないから。ね。先生のもとに帰ろうよ!!」


 誰の言葉にも耳を傾けない「バサカ」は牙を剥く。


「(ガジュ:)...先生。やっぱりバサカは保護すべきだよ。お縄につけて、ね。」


 いささか「バサカ」に刺激を与えてしまい、またもや逃げられてしまうも、公園内に潜めていた何者かに「バサカ」は捕らわれ、どこかへ連れ去られてしまったが、こういう展開になるのも「アレグロ雪郎」の計算のうち。


「(アレグロ雪郎:)こんなこともあろうかと、バサカのバンダナに発信器つけておいた。これで追跡は簡単だ。後れをとるなよ、ふたりとも!!」


 先客3人は連れ去られる「バサカ」を追っていく。その誘拐犯とは二人一組の「ワドとバド」のことで、彼らが向かう場所とは埠頭付近の海賊船。「清子」と「杏璃」は3人の後ろを追っていった。


「(清子:)杏璃さん、泥棒児童とはどういう関係でして?」

「(杏璃:)あんたには関係ないことです。それより、いけ好かない先生が何をしようとも、あの子はあたしが助けます。」


 そして海賊船に到着。先客3人は、潜入を試みようと作戦を考える。


「(レベッカ:)入口に見張りがいるんじゃ、通れそうにない。私が2人の気をそらすから、雪郎は海賊船に入り、バサカを救ってよ。」

「(アレグロ雪郎:)ああ。だが無茶はするなよ。」


 「レベッカ」は、見張り人こと「ワドとバド」の気をそらすために真正面でぶつけ、入口を引き離したことによって潜入は容易となった。「レベッカ」が2人組を相手にしているうちに、「アレグロ雪郎」は内部へと走っていく。「ガジュ」は「レベッカ」に何かを話す。


「(ガジュ:)バサカはね、積み上げたものを全て無に帰した私のことも絶対に許さないらしいよ。どうすればいいの。」

「(レベッカ:)参ったな...。でも、まごころ謝罪でなんとかなる...かも。」


 「ガジュ」は「レベッカ式のまごころ謝罪方法」を心得たのち、そのまま船の内部に入っていった。たった1人で2人組を相手に戦っているのを「清子」と「杏璃」はどう動く?ただ見ているだけなの...か?


「(杏璃:)その隙に、あの子を助けましょう!!」

「(清子:)いけませんわ!!レベッカさんに見られると、かえって面倒になるだけですもの。」

「(杏璃:)もういい!!あたし1人で助けます!!」


 「清子」の制止を振り払い、隙を見て船内に突撃する「杏璃」。これまで見たことのない未来人に止められる。


「(Mr.黒澤J:)レベッカの前での突撃はよろしくない。姉さん。」

「(杏璃:)邪魔しないで!!」


 「杏璃」の腕を掴む。しかも強固な。


「(清子:)あなたがたはいったい、何者ですの?」

「(Mr.黒澤J:)俺は未来から来た『未来人』でも言っておこう。姉さん、船内に突撃するには危険すぎる。ここは見守るほかない。」

「(杏璃:)あんたはあたしの弟ではありません!!あたしの家族...は...。」

「(Mr.黒澤J:)知らないのか。俺の父は『黒澤ガエル』、お互いが腹違いの姉弟であることを。」

「(杏璃:)!!」

「(清子:)未来人の話なんて確証がない限り、信じませんの。それよりご覧あそばせ、わたくしらが介入しなくともレベッカさんが全部片付けてくれましたわ。」


 ダウンする2人組。引き付けておきつつ戦い、余裕で片付けた「レベッカ」。そして船内から4人が出てきて、「ベスギーター」は「ドルチェ」に追い討ちをかける。


「(Mr.黒澤J:)干渉しないように隠れるんだ!!姿を見られてはタイムパラドックスが起きかねない!!」

「(杏璃:)あ、あの子...あの人がバサカです!!姿が違ってもバサカはバサカです!!」

「(清子:)泥棒児童にしては男の中の男、筋骨隆々な男じゃありませんの!!どうしてあんな姿に!?」

「(Mr.黒澤J:)試作型タイムマシンを悪用し、姿を変えた成れの果てか。」

「(杏璃:)あの人はそのようなことは絶対にしません!!なのに...どうして......。」


 戸惑いを隠せない「杏璃」で悪いが、「ベスギーター」はもう爆発寸前だ。


「(ベスギーター:)優しく抱きしめてあげるっぺ。」

「(アレグロ雪郎:)これはまずい。バサカの体内の力が膨張し、このままでは大爆発する!!リリアン、何か手はないか!!」

「(ドルチェ:)残念だけど、もう止められない!!あんた達、船を降りな!!ワド、バド、お務めご苦労さん...。」


 「レベッカ」、「アレグロ雪郎」、「ガジュ」そして「ワドとバド」は直ちに船を降り、安全な場所に退避する。取り残された2人は埠頭から離れ、「ドルチェ」は客人や部下を守るために「ベスギーター」と運命を共にした。


「(杏璃:)...あ......あ......。」


 海賊船を消し飛ぶ光景を目の当たりにして、膝をつき号泣する「杏璃」のほか、「ワドとバド」、そして「アレグロ雪郎」は「ドルチェ」の死を嘆く。


「(ワド:)姐さんが死んだなんて......。」

「(アレグロ雪郎:)リリアン...。あんたのことは忘れないぜ......。ワルじゃなかろうが慈悲活動だろうが、バサカをこんな姿に変えたのは感心できんだがな......。帰るぞ、レベッカ。ガジュもな。」


 3人はE.G.日本支部に帰還、あてがなくなった「ワドとバド」は3人の後を追っていく。「Mr.黒澤J」は物事を語る。


「(Mr.黒澤J:)友やオトナに騙され、憎悪に満ちた彼の運命だ。どんな些細なことでも運命は変えられない。」

「(清子:)つまり、どう足掻いても泥棒児童は救われないとでもいいたいのかしら...。それで、あなたがたはどうしますの?未来人であるなら、ただ過去の出来事を見届けるだけではないはずです。」

「(Mr.黒澤J:)2010年3月末近くに母親を喪い、一人では生きていけない姉さんを支える。本来の歴史にはない要素だがまぁ、もっとも今の世は例のあの人の介入によって改変されたものだから。」

「(清子:)何をおっしゃっているのかはわかりませんが、杏璃さんのことなら健太さんが支えてくれますので、お気遣いは結構です。」

「(Mr.黒澤J:)...つれないな。では陰ながら見守るとしよう。」


 失意のまま帰宅していく「杏璃」。今日はさすがに疲れたので帰宅していく「清子」。そして、どういうわけか「ドルチェ」の最期を機に完全に立ち直れた「アレグロ雪郎」はE.G.改め「エリートガード」のリーダーとして皆を導くと誓言する。


「(アレグロ雪郎:)皆の衆よ、これは始まりに過ぎない。俺の祖父の仇はすぐ取ってやる!!裏切り者コチウニを追い詰め、息の根を止める!!それだけではない。俺たちの前に立ちはだかる、心のない連中も同様だ!!今日から俺が新たなリーダー『雪郎・コンブリオ』だ。」


 もちろんここにいる皆は歓声をあげる。


「(場にいる一同:)リーダー!!」

「(アレグロ雪郎:)俺に歓声ありがとな。」


 ワープゾーンで新潟県の埠頭に移動し、潜水戦艦「鬼ヶ島」が浮上してくる、というのは2ヶ月後の話である。

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