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終焉に終焉を。  作者: 終焉を迎えたTomato
第一章 未来の守護者
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EP 4 対策&実行

 翌日、5:00 日の出と共に目が覚めた。かなり久しぶりに早起きをした。気持ちいい朝だ。ユズの方は何をしているのだろうか、そう思ってユズの方を見た。

「......えぇ.......」

 ユズはとんでもない寝相の悪さだった。一昨日が嘘みたいだ。

「神の怒りよぉ〜みゃいおりりょ〜」

 寝言で魔法を唱えるなとツッコミたいところだが、昨日かなり魔法を練習していて疲れていると思ったのでので、起こさないでおくことにした。

「これからどうしようか.......」

 まずは対策を練るしかないか。いや、それは分かってるんだが。

 まず、終焉は東京上空にあるのが本体だ。そしてそこから糸のようなものが伸びている。1番近くにあるのは、大阪だろう。終焉は人口の多いところに発生し、多ければ多いほど力は強力になる。よし、まずは大阪に向かおうか。ただ徒歩でいくのはキツすぎる。交通網は終焉のせいで麻痺している。

「あれしかないな.......」

 それは、”俺のいた世界“のものだ。そこが俺の家で、居場所だった。その名は、聖天地。どっかしらの天空の城のようにでかい木が真ん中に生えた天に浮かぶ聖なる土地だ。だから聖天地と名付けた。大きさは、

 推定、高さ3200キロメートル(うち800キロメートルは木の高さ)、奥行き&幅2000キロメートルの超巨大なものだ。

 正確には測ってないから、もっと大きいかもしれないし、小さいかもしれない。聖天地は、海面から約9000メートル上を飛んでいる。この世界に存在することは可能だが問題はどう召喚するかだ。

....物理法則?そんなん魔法がある時点でもう関係ないさ。

「うーん、おはよう、和人〜」

 そんなことを考えていたらユズが起きた。

「おはよう、ユズ」

「少し、話があるから。顔洗って目を覚ましてこい」「は〜い」

 ユズが顔を洗ってる間に、考えをまとめた。

「はあ〜、で、話ってなあに?恋バナ?」

「んなわけあるか、そんなことよりもっと重要な話だ」

 俺は、さっきの考えと聖天地のことをユズに話した。

 1時間くらい話して、ようやく対策がまとまった。その対策とはこうだ。

 まず最初に、テレポート魔法で上空2万メートル以上まで飛ぶ、その後、急いで聖天地を召喚して、そこに着地。長い間手をかけていないので、睡眠や休憩などができるスペースを確保したのち、ユズと日用品をテレポートさせる。これが作戦だ。成功するといいな。

 ちなみにだが「酸素が薄くない?」とユズに言われたが、聖天地には、地球の大気のようにいくつかの層があって酸素や放射線の問題は全くない。

 現在時刻は10:38、作戦実行予定時刻は12:00だ。まだ時間はある、今のうちに片付けと、買い物を済ませておくか。

「ユズ、今のうちに片付けをしておくから荷物とかはまとめておいてな、お前が荷物をまとめている間に、俺は少し買い物に行ってくる」

「分かった、気をつけてね」

「ああ、ありがとう、行ってきます」

「ふふ、行ってらっしゃい♪」

 妻かこいつは。早めに終わらせて戻るか、心配だし。

 ―30分後―

「ういーっす、ただいま〜」

「おかえり〜」

「終わったか?」

「うーん、あと7分くらいで終わるかな?」

「じゃあ俺準備してくるから、終わったら教えて」

「はーい」

 さて、予定よりかなり早いがまあいいだろう。遅くなるより断然マシだ。意外と準備はすぐ終わるもんなんだな。

「和人!終わったよ!」

「お!じゃ、召喚に移るか」

「私はここにいればいいの?」

「ああ、そこに一時的な結界を貼っておくから」

「結界?」

「すっげえ簡単に言うと、すっげえ硬えバリア」

「すごい簡単だ.......」

「じゃあ、始めるよ!」

 空を飛ぶ、それはとても簡単だ。問題は召喚の方だ。成功するか分からない。確率ですら分からない。召喚の術式を唱える。全身に魔力を込め、空間を歪ませる。

【聖地よ、此処に在れ。希望よ、人々を導け】

 とてつもない衝撃波とともに、天が輝く、それは小さな太陽ができたかのように眩しいものだった。やがて光は収まり、気づいたら草原にいた。成功だ。さてと、あとはユズを連れてくるだけだ。もう一度、呪文を唱える。さっきより規模の小さい、転移魔法だ。

【移動に、自由在れ】

 また光出す。もう眩しいのはやめてくれ。

「.......和人!」

 ユズが走ってくる。彼女はすごく嬉しそうに言う。

「和人!成功したね!」

「ああ、まあな」

 良かった。失敗しなくて。

「うお!?」

 勢いよくユズが抱きついてきた。驚きを隠せない。

ユズの柔い体から、ユズの温もりを感じる。何がとは言わんがちょっと....いや結構当たっているのでさらに柔らかい。

「ユ、ユズ?!急になんだ?!」

「えへへ、嬉しくて、つい抱きしめちゃった」

「そ、そうか」

 それにしても疲れた。流石にこの大きさのものを召喚するのは大変だ。今日は、休むしかないか。

「ユズ、疲れたから俺はもう休む、ユズはどうする?」

「ならちょっと散歩してくるね」

「分かった、少し遠いかもしれないが、あの木の下で待ってるよ、行けばわかると思うけど、近くにログハウスがあるからそこにいる」

「はーい!!」

 ユズが嬉しそうにスキップをしながら歩き出す。はあ、ログハウスいくか、遠いけど。

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