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終焉に終焉を。  作者: 終焉を迎えたTomato
第三章 確実に世界を救うために。
31/81

EP31 新たな出会い。

エールは崩壊し、跡形もなく消滅。俺はただ1人、何もない宇宙空間に取り残された。転移魔法は使えない。さっきので使いすぎた。おそらくあと2カ月は使えないだろう。ただ飛行はできる。場所は魔法で分かるから問題ないものの、問題なのは距離だ。俺は実体のある人間、言い換えれば物質だ。

そして、物体などの質量の存在するのは光速を超えられない。できるだけ早く帰りたいところだ。それなのに、最大でも29万km/sが限界だ。

「ここから....314光年...か」

314光年、それが表すのは、少なくとも320年ほどはかかるということだ。

「...高度な技術を持った地球外生命体がいるなら」

地球外生命体、それの存在はいくつも確認してる。それにエールの人々も一応地球外生命体だ。高度な技術を持った。これはかなり重要で、ただ文明があっても意味がない。1番いいのは銀河文明、銀河中の全てのエネルギーを利用できるほどの文明だ。それほどの文明なら、星間移動も安易だろうと、そんな考えだった。...少し技術を死ぬまで借りようか...


俺はただひたすらに飛び続けた。いくつもの星を超え、世界を見た。

その時思ったが、どうして俺は呼吸ができているんだ?前はできなかったのに...

そんな時、目の前に何かが見えてきた。

「あれは...小惑星じゃなさそうだ...人工物?」

人工の何かであるのは確定だろう。俺は近づいて見ることにした。

その時だった。

「うわあ?!」

俺の真横を何かが通ったのだ。

「あっぶねえ...危うくハムになるところだったぜ...」

俺はハムになりかけた。その後確認したが、あれは...なんか、その、宇宙を飛べる戦闘機みたいだった。

そしてだんだんと近づいてきて、その姿があらわになった。いかにもSFな宇宙船だ。

接触をしようとしたが、入る方法がない。何かあればいいのだが。

と思った直後だった。今日は運がいいな。

さっきの戦闘機がこちらへ戻ってきたのだ。そしてその戦闘機は、俺の目の前で止まり、ガン見した後、宇宙船へ戻って行った。

そいつが戻って来るまでそう時間はかからず、戦闘機に乗った人は、まるで手招きをするかのように、こちらを戦闘機で誘った。

俺は何もできないのでついて行くことにした。


しばらくして、母船の扉?が開き、戦闘機が入って行った。俺はそれについて行った。

扉の中に入ると、もう一つ閉まった扉があり、先ほど開いていた扉が閉じて行った。こういうのを見ると、心がくすぐられるのは、俺だけだろうか。

扉が閉じたあとその空間に空気が入れられた。

「わーい、酸素だー!」

そう喜んでいるのも束の間、戦闘機から人が降りてきて、俺の目の前に来た。

「初めまして、レシオ・ファオフと申します」

「レシオかいい名前だな」

「ありがとうございます。やはり和人様なのですね。ではさっそく本題へ」

「俺のことを知ってるのか?」

「はい、伝説としてクリア中に伝えられています」

クリア。それは、俺が過去に転移した。小さく、少し発展した世界だ。おそらく、この母船も戦闘機も、クリアの文明の発展によって作られたのだろう。

「そ、そうか。じゃあ本題に...」

「はい。あなたは英雄として語り継げられています。そして、先ほどエールの消滅が確認されました。エールのような平面世界は安定性が低く、すぐに消滅してしまいます」

「そうだな」

「そのエールの消滅直前、超過量の魔力が検出され、転移魔法であることが判明。そして、対象が地球であると分かったのです。実は、クリアは地球の平行世界なのですよ。それで....」

その後移動し、残りの説明は母船内のカフェで行われた。

どうやら、クリアも終焉に呑まれ、消滅したそうだ。

そして何より、現在地球が終焉に呑まれようとしている。クリアの中では俺は恩人と慕われ、その恩人の故郷であり、自分の世界のパラレルワールドが消えてしまうのは嫌だと。だいたいはそんな理由だった。それで地球を目指しているが、燃料の補給をしているそうだ。

「燃料って、核...原子力か?」

「はい、核融合です。それに使う素材の貯蔵庫が小惑星との衝突で破壊され、失われたので...」

(大丈夫かこの母船...)

「あ、あとどれくらいで出発だ?できるだけ早く行きたいんだが...」

「おそらくあと一カ月はかかると...ですが出発してからが早くて」

「早くて?」

「3分で着きます」

「カップラーメンじゃねえか」

「お湯を注ぐだけです」

「待って本当にカップラーメン説出てきた?」

「冗談です」

「じゃないと困る」

「2週間くらいです」

「長えなおい...」

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