EP3 出発
準備も終わり、あとは出発するだけだ。
「よし、もう行けるけど、どうする?」
「あ、あの、魔法を教えて!!」
少し恥ずかしそうに言った。
「う、うん、基礎的な魔法と知識を教えるね」
「ありがとう」
「まずは魔法を打ってみろ」
ユズに初級炎属性魔法と、魔法の放ち方を教えた。
「え、えーと、天の怒りよ!舞い降りろ!」
小さな火の玉が出て、少し飛んだ。20メートルもないくらいだ。
「いいね!!」
「じゃあ詳しく説明しようか。
魔法には、属性と階級、魔力分子、そして詠唱がある。属性は主に7つ。炎、水、氷、雷、土、風、草。この7つのうち数個を混ぜて放つことで威力が増す。この7つ以外にも、光、闇重力などがあるが大抵の人は使うことができない。(まあ俺は使えるが) 次に階級だ。階級は5つある。初級、中級、上級、神級、星級の5つだ。星級が1番高く初級が1番低い。そして次は魔力分子、これは大気中の魔力を表す。体内の場合魔力だ。最後に詠唱、魔法はイメージの世界だ、だから唱えなくても問題はない、けど詠唱に使う唱語には、それぞれに意味がある。たとえ、「祝福」は回復魔法などに使われる。ゲームでいえば、バフをかけたり、デバフを取ったりするものだ。唱語を唱えると威力が増加したり、消費する魔力を抑えられたりするんだ」
「むずいよお.....」
―4時間後―
「よしユズ、そろそろやめにして、出発しようか」
「はぁ....はぁ....うん..分かった〜」
「大丈夫か?休めよ」
「うん〜」
まあ、いきなり始めたからな。疲れ切るのも当然か。
【神の祝福を】
「疲れがなくなってきた?!」
「これは中級魔法、結構便利で肉体的疲労を和らげてくれる......一時的に」
「一時的にってどれくらい?」
「ざっと30分」
「意外に短いね」
「これより長いやつは、上級魔法にある」
「他には魔法ないの?」
ユズの目が輝いている。かわいいなこいつ。妹みたいだ。
「うーん、それはまた今度な」
「えーなんでよー」
「基礎的な魔法ができるようになったら教えてやる」
「.....はーい」
少し悲しそうに言った。
―3時間後―
「どんな感じだ?」
「あ!和人!みてみて!できるようになったよ!」
「お、そうか、じゃあ、初級炎属性魔法を打ってみろ」
「うん!」
ユズは元気に返事した。
「....神の怒りよ、舞い降りろ!!」
さっきより2回りくらいに大きな火の玉がかなりの速度を出しながら飛ぶ。
「良くできたな!その調子でやり続ければ、かなり良くなるぞ」
「やった!ありがとう!」
「ただ、威力が弱いからもう少し魔力をこめてから放とう」
「うん!!」
「じゃあそろそろ、出発だ」
「はーい♪」
もう日が暮れてきた。ユズが魔法の練習をしている間に、終焉の調査をしてきた。終焉は空間に穴が空いたような見た目で、赤黒く、ザ・世界の終わり!って感じだった。ゲームで言うと、何かをしないと宝箱が開かない、その何かとは周りにある、トリガーのような物を起動させなきゃ行けない。的な感じだ。伝わるといいが。まあつまり、あれを消すのには他のところを消してからでないといけないってことだ。
「......みて!夕日がものすごく綺麗だよ!」
「うお!すげえな!初めてみたよこんなの」
「写真撮っとこ....パシャ」
「俺も撮ろー.....パシャ」
擬音を口で言ったので俺も真似をした。
「じゃあ今日はここで休もうか」
「うん、分かった」
二人でテントを立てたり、焚き火をしたり、ユズがこけたり、ユズがこけたり....いや何回こけるんだよ。
と、そんなことをしていたら、すっかり暗くなってしまったので、テントの中に入ろう。
「ねえ和人」
「何?」
「和人って何歳なの?」
「えーと18だよ」
「へー意外!」
「失礼かもだけど、ユズは?」
「私は16!」
「年下か」
なんてくだらない会話をして眠くなるまで話した。
明日はどうしようかな、そう考えながら。
一応魔法について書いておく。
魔法には、属性と階級、魔力分子、そして詠唱がある。属性は主に7つ。炎、水、氷、雷、土、風、草。この7つのうち数個を混ぜて放つことで威力が増す。この7つ以外にも、光、闇重力などがあるが大抵の人は使うことができない。(まあ俺は使えるが) 次に階級だ。階級は5つある。初級、中級、上級、神級、星級の5つだ。星級が1番高く初級が1番低い。そして次は魔力分子、これは大気中の魔力を表す。体内の場合魔力だ。最後に詠唱、魔法はイメージの世界だ、だから唱えなくても問題はない、けど詠唱に使う唱語には、それぞれに意味がある。たとえ、「祝福」は回復魔法などに使われる。ゲームでいえば、バフをかけたり、デバフを取ったりするものだ。唱語を唱えると威力が増加したり、消費する魔力を抑えられたりする。