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白
この掴み所の無い心はなんだ。
頭の中が真っ白で自分の存在がうまく認識できない。
平凡な毎日が気怠くて、時々逃げ出してみる。
でも、何処までも『白』はついてきた。
私は誰なんだろう。
いつも自分を上から見下ろしている自分がいる。
分からない。
こんなにも楽しく話したり、好きな事をしたり、遊んだりしているのに、それが終わった途端、まるでブレーカーを落としたかのように心が、脳が『白』に食われる。
そうして私はまた虚無感に襲われ、自分という存在との葛藤が始まる。
私は誰なのか。
その答えは何処にあるのか。
もし目の前にパンドラの箱が現れれば、私は迷わずそれを開けるのであろう。