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Tribal Conflict World〜人類と魔物の種族間戦争〜  作者: 安固
一章強制縛りプレイ
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第7話再会

初めての感想が来ました!ありがとうございます。

これからこのゲームのオリジナル性を出していきたいですね。

それではブックマークして下さっている人はありがとうございます。

今回してやってもいいよという人はよろしくお願いします。

 さて、ログイン2日目だ。昨日は変異個体とも戦い、進化もして孤高の絶牙(ソリスタ)を吸収するという結構濃い一日目だった。


「今日はどうしたもんかねえー。」

「すいません。あなたが昨日ソリスタから助けてくれた人だよね?」


 広場でぼんやりと今日の予定を決めようとすると下から声が聞こえた。聞き覚えのある声だと思いつつ下をみるとソリスタに追いかけられていたあのスライムのプレイヤーだった。


「あぁ、あの時のプレイヤーか、あの時はごめんないきなり突っ込んだ挙句勝手に指示を出して。」

「ううん、それは私も追い詰められていたから助かったよ。

 でも、あのあとあなたも逃げ切れたか気になっていたから次あったらお礼を言おうと思ったんだ〜。」

「あー。あのあとね、ソリスタと一緒に崖から落ちたけどまあ無事逃げ切れたよ。」


 まあ倒したんだけどな。そのあとあのクソ猿どもに殺されたけど。


「そうだったんだ...良かった。あ、そうだフレンド登録しない?私ソロで行動していて誰かとパーティー組みたいと思ってたの。」

「魔物側でもパーティーってあったんだな。」

「それはそうだよ。組めなかったらボスも1人で討伐しなくちゃいけなくなるよ。そして、パーティーは最大5人まで組めるんだよ。」


 ほーパーティー組めるのか。確かボスは複数の取り巻きがいるらしいから確かに1人だと厳しいな。まあ俺は進化もしているし孤高の絶牙(ソリスタ)もあるので最初のボスぐらいはソロでもいけそうではあるが。


「それでフレンド登録してくれないかな?」

「すまんすまん、パーティーのことが気になってな。こちらこそよろしく頼むよ。」


 これで拓郎に続いて2人目のフレンドである。なんだか俺の交友関係狭くない?


「マイっていう名前なのか。よろしくマイさん。」

「マイでいいよ。そっちはアヤト君だね。君付けは癖みたいなものだから気にしないで。」

「それじゃあマイこれから一緒に狩りに行かないか?

 たしか今のところ確認されている魔物は一角兎(アルミラージ)小鬼(ゴブリン)(ウルフ)とスライムだったよな。」

「いいけど、アヤト君の種族って何なの?チュートリアルの時に選べる魔物の中に真っ黒の魔物なんていなかったと思うけど。」

「ああ、俺はドッペルゲンガーだよ、体を吸収した素材に変身させられるんだ。こんな感じで」


 そう言って俺は右手の甲に一角兎の角を生やした。するとマイは驚いた様子で、


「うわっ!ほんとだ。それって変身するだけなの?」

「いやいや、そんなわけないだろ。変身元の素材に応じたステータス加算とこれは進化してできるようになったんだがスキルを1つ入手できるんだよ。」

「スキルを⁈それはすごいね!ということは普通のプレイヤーより多くのスキルをゲットできるんじゃない?」

「そうなれば良かったんだけどな。ドッペルゲンガー系の魔物はスキルを自分で取れないんだよ。」

「え⁈ということは最初にあるスキルと吸収した魔物のスキルしか取れないということ?」

「まあそうなんだよ?まあスキル自体は増えるんだけどな。」

「いや、それでも自分で取りたいスキルを選べないじゃない。

 欲しいスキルを持った魔物を狙えばスキルを取れるけどそれでもキツいんじゃないの?」

「まだ始めたばかりだからやりにくさは体感はしてないけどな。」


 今まで戦ってきた敵はソリスタ以外はまだ弱い敵としかエンカウントしてないから、まだ不便を感じたことは余りない。


「ま、俺の種族はこういう特徴があるやつだな。マイは進化したのか?」

「ソリスタから逃げている途中に魔物に襲われてね。その時の戦闘で進化したわ。」

「どんな進化先になったんだ?」

「私がなったのはアシッドスライムっていうスライムの相手を取り込んで溶かす特性を強化したスライムよ。」

「...なんかエグくない?」

「まぁ言いたいことはわかるわ。でも私の戦い方的にこれが一番だったのよ。」


 その特性を活かした戦い方...どんな戦い方なんだろう?でも一つだけ判るのが、その戦い方がどういうものだろうがエグいものになるのは避けられないだろうな。


「それじゃあとりあえずお互いの戦闘方法を見るためにも軽く狩りに行かないか?」

「そうね、ドッペルゲンガーの戦い方にも興味でてきたしいきましょ。」


 そう言いながら俺とマイは広場から森の方へ入っていった。


 ―――――


「訂正するわ、マイの戦い方はエグいじゃなくてエゲツないだったわ。」


 なんだよ小鬼(ゴブリン)とか一角兎(アルミラージ)(ウルフ)達の索敵範囲外である木の上から顔に張り付いて相手の息を止めながら顔を溶かすって...。

 ゴブリンの顔全体に赤いダメージエフェクトがあって、ゴブリンが必死に呼吸しようとして、マイを引き剥がすべく顔に張り付いているマイを引っ掻いていた様子が思い出される。ちなみに後でマイに聞いた話ではスライムには物理軽減というスキルがあり、あの程度ではダメージも受けないし剥がれないそうだ。


「気になったんだが、なんであの戦い方をマイはするようになったんだ?」


 俺は気になったので休憩中にマイに直接聞いてみた。


「それはねー。最初は普通に戦おうとしたんだけどね。この話は意外と掲示板でも話されているんだけど体の操作が難しいのよ。」


 それはやっぱり手とか足とかがないのが原因なんだろうか。


「スライムの操作方法なんだけど、私的に言うなら普通の移動方法が這って移動しているような感じなんだよね。一応掲示板でどうにかならないかという状況なんだよねー。」

「何というかスライムって難しいな。俺のドッペルゲンガーもまだマシだったんだな。」

「いやー慣れたら意外といけるからね?ドッペルゲンガーも相当だと思うけどなー。」


 周りを赤いダメージエフェクトに囲まれながら俺達はお互いの種族の愚痴を言い合っていた。









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