第16話第二次町防衛戦3
ようやく変異個体の名前が出せました。これ今日中に書けるのか...?
とりあえず頑張ります!
ブックマークよろしくお願いします!
それではどうぞ
戦闘が始まり時間が経ち所々前線が綻び始めたため俺もフォローに入り始めていたとき中央で敵と戦っていたプレイヤーのところに魔法が飛んできた。
魔法は火球が3発ほどでモロにくらったタンクは死にかけになっており、中央の前線にどデカい穴が空いてしまった。
「おい!ここを一回周りの片付けるからそのあと頼んでいいか⁈」
俺は隣のやつにそういい周りの邪魔にならないように加減していたのを全力で攻撃してポリゴンに変え中央付近に走った。
おいおい。流石にど真ん中に穴が空くのはまずいだろ。
今行くからもうちょい持ってくれよ⁈
・・・・・
野ーライフ視点
前線に魔法が撃ち込まれて崩れ始めたので予定していた状況ではないもののこちらも手札の一枚を切ることになった。
「これは大猿が出てきたとき用の作戦だったんだけどこっちの方が刺さるからなぁ。」
大猿相手だと短時間しか効果がなかったけど相手がゴブリンならもっと効果ぎあるだろうしね。
「野ーライフ準備できたぞ。狙いはするが結構まばらになるからな?」
「わかってますよ。指示は出すので2発目はもっと寄せてくださいよ?」
そう言いながら戦場の全体が見渡せる位置に行き、魔法を上空に撃ち合図をだす。
すると、投石器から一斉に何か丸いものが発射され敵がいる場所にまばらに落ちていった。
いくつかの球は魔物に直撃したものの球は砕け、魔物にも余りダメージを与えられていなく、魔物は脅威ではないと考え無視してそのまま進もうとするがもちろんそんなわけがない。
「スケルトン周りの魔物に攻撃、HPが半分になったら〔道連れ〕発動。」
野ーライフがスキルを発動すると球の中に入っていた話が動き出し、周りに無防備に前進していた魔物を襲い始めた。
魔物はいきなり近くに敵が現れて混乱している様子でかなりの数を前線に行くのを阻止できているようだ。
「うーん。もうちょっと全体的に奥を狙ってください。最悪森に入っても自分たちで戻ってきますんで。」
「おう、分かった。もうちょい奥だな。それじゃあ合図いつでも良いぞ。」
これでどんだけ敵の魔法使いを倒せるかによって戦況も変わってくるだろうし気を引き締めないとね。
こうして、戦場の所々で爆発音が鳴り響き敵からの魔法攻撃は止んだのだった。
・・・・・
アヤト視点
いや怖いわ。野ーライフのやつマナは制限されるけど敵の陣地に味方を送りこめて足止めと攻撃も出来るとは...
作戦自体は知っていたけどここまで刺さるもんなんだな。
「それじゃあ俺もそろそろ敵のところに突っ込んでくるよ。」
「ああ、もう大丈夫だろ。さっさと死んでくれるなよこっちの後がキツくなるからな。」
「わかってるよ俺たちの勝利条件は変異個体が倒されるまでの時間稼ぎだからな。」
だからといって出なかったらリソースの無駄だしな。
もうそろそろタンク役の負担も結構なもんだろうからちょっと奥の方でHP1割になるまで頑張ってみますかね。
俺は変身して巨大な狼の姿になるとタンクと戦っている魔物ごとジャンプで飛び越して魔物が密集している場所に走りその勢いのまま敵を爪で引き裂く。
「かかって来いやーーーー!!!」
全方位からくる魔物を前方にいる魔物に体当たりをして跳ね飛ばすがまだ死なない。
くそ、〈窮地一牙〉も発動してないからまだ一撃では倒せないな。
そのまま吹っ飛んだ魔物は無視して今度は左右からくる魔物を右の魔物を噛み左の魔物にぶつけることで対処して背後にいた魔物の攻撃をわざと受け頭を噛み砕く。
「〔硬質化〕も発動してるからダメージもしょっぱいな。」
今度からもうちょいタイミングを考えるか...
そうこう考えているうちに受けたダメージもチリも積もればなんとやらとばかりに溜まり、ついに体に赤いオーラのようなものが出てきて俺は〔窮地一牙〕が発動したことに気づいた。
「無双タイムだオラァ‼︎」
爪を振るうと今まで一撃では死ななかった魔物が一撃でポリゴンになり気持ちよく敵を倒せるようになった。
「そろそろ体の向き変えるのだるかったんだよなぁ。」
孤高の狼の姿を崩し〔巨大化〕を発動して巨大なスライムの姿になる。そして先端に〈孤高の絶牙〉をつけた触手をMPの限界まで出し狙いをつけずに周囲を薙ぎ払う。
「おーめっちゃ倒せる。やっぱこれが雑魚処理には今のところ最適だな。」
触手を振り回していると周囲の魔物もいなくなったので振り回しながら
奥の方は移動して手当たり次第に触手を振り回す。
触手は遠心力も乗って結構な威力を持っているようで当たった魔物をそのまま勢いを殺さずにポリゴンに変えていった。
「くのっ、これっけっこう体、もって..いかれるな!」
振りまわしすぎたせいか触手に勢いがつきすぎて体が持っていかれそうになるのを触手を重ねることで触手を大きく重くして勢いを殺しつつ一撃の威力を上げることで手数を失ったのを補いつつ体の制御を行う。
そうやってひとまず3本まで触手を減らして相手を攻撃していき、この状態に慣れていって余裕が出てきたら触手の本数を増やしていった。
「結構.....ふぅ倒したんじゃね?」
周りを見ると俺の周囲には魔物がおらず、残っている魔物も他のプレイヤーが安定して倒せている様子だった。
援軍の魔物も来ておらずもしかして相手の魔物の在庫が切れたか?という雰囲気に包まれた時、再びソレが鳴り響いた。
「〈繁殖する思想〉ァァァァ!!!!」
今回は前回の時と違いはっきりと聞こえたスキル名に前線を張っていたプレイヤーたちは再び緊張に包まれ、場が張り詰めた空気になり無音になった。
「....なにか聞こえないか?こいつは...上だ‼︎」
静かな中、誰かがいきなり叫んだことでプレイヤーの視線が上に行った時。ソレが上空から影を落としてきた。
「お前ら!そこから逃げろーーーーーーーー!!!」
上を見上げると多数の岩が落下音を響かせながら降り注いできていた。
・・・・・
マイ視点
もうすでにほとんどの場所は探し尽くして、ときどき変異個体の影を掴むことができるようになっていたが討伐隊はあと一歩のところで変異個体を追い詰めることができない状況だった。
「どうしますか?他のグループと連携をもっと密にして追い込みますか?」
「うーむ。それもいいかもなぁ、逃げると予想はしたったけど流石にここまで逃げに徹するとは思っていなかったからなぁ。」
「ガイさん今後衛の連絡係のやつに聞いてきたんですけど防衛の方は順調で一回魔法を使う魔物が出てきたけれどそれも討伐できたそうです。」
アヤトと野ーライフは自身の役割をしっかりと果たしているらしいことがわかって私も頑張らなきゃという気持ちが湧いてくる。
そのモチベのまま現状を打破する作戦はないかと考えるがどうしても三つのグループでは先程話していた追い込みをしても高確率で抜けられるだろう。せめて四方で囲うことができれば接敵することはできるのにと考えているとアノ叫び声が聞こえてきた。
「〈繁殖する思想〉ァァァァ!!!!」
っ!きた!これで現在位置がわかる!
みんながスキル名を聴くとすぐに他のグループと連絡を取り作戦を伝えている。一番近いグループは私たちのグループらしく、このまま追い詰めると防衛しているプレイヤーが壁になり四方で囲めるかもしれないので早く追い立てるという作戦だった。
「お前らすぐに移動する。近くにいるはずだから各自見つけたら報告してくれよ?」
そうして変異個体を探しているとき、ふと眩しさを感じて目線を上にあげるとその先に体毛の殆どが白く唯一顔に化粧のように赤色がある大猿が移動していた。
「ガイさん上です!」
みんなが弾かれたように上を見ると変異個体の大猿はかなりのスピードで逃げるように枝を伝って離れていっていた。
「よし!でかした。方角は俺たちが来た方向に向かっているからこのまま追い詰めていくぞ。」
「俺は連絡の魔法撃ちます。〔火球〕」
変異個体発見の報告を魔法で簡易的に行い他のグループと連携をして変異個体を森の外側に追い詰めていく。
「なかなか速いですね⁈あの猿!一目散に逃げていってますけど戦闘能力はないんでしょうか?」
「それはまだわからんがないと思ってもいいかもな。だがここで一目散に森の外に行ったってことはまだ何か手があるってことかもしれないからな気をつけていくぞ!」
変異個体を追い詰めてはいくもののまるで最初からそこが目的地だと言わんばかりに横道にもそれることなく変異個体の猿は町の近くの森へ移動していた。
そうして防衛が行われている音が良く聞こえるところまで追い詰めて、あともう少しだと思ったところでふと戦闘音を聞いて違和感を覚えた。
「あれ?何か変じゃないですか?何か大きな音は聞こえますけどプレイヤー達の声が聞こえません。」
何か不穏なものを感じてその場で止まりアヤトに連絡を取ろうとすると隣でガイさんの「なんだと⁈」という声を聞いて何が起こっているのかを聴くことにした。
「ガイさん何があったんですか⁈」
「.....どうやら変異個体の猿は一番安全な場所に来たらしい。現在防衛地点で大猿の集団が暴れている。」
それに被せるように一つのアナウンスが鳴り響いた。
変異個体〈扇動魔 アジック〉とエンカウントしました。
変異個体がただ逃げるだけなんてことはあり得ない。




