第9話町防衛戦4
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「.....えぇ、俺のこの気持ち返してほしい。」
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十分前
流石にあの数をずっと相手していたらこうなるわな。
そう思いながらも早く復帰しないと防衛に穴が空くと考えていた俺は〈孤高の狼 ソリスタ〉に最初から変身して防衛地点に走る。
そして俺の穴を埋めるために起こったと思われる惨状を目にして茫然とした。
「それありなのかよ。」
流石にこれは言ってもいいと思う。
なぜなら、野ーライフは自分で召喚したスケルトンを相手が密集しているところに突っ込ませて爆破していたのである。
いや、それだけならまだいい。手持ちの骨が尽きたらできなくなるからしかし、野ーライフのやつは既に討伐した魔物の骨を使ってスケルトンを召喚して爆破させているのである。
もうすでに何体も爆発させている様子から、爆発させるのに必要なのは自身のMPではなくスケルトンのHPとかなのだろう。そうでなかったら流石にリソースが尽きてしまう。
俺は野ーライフに近づきこの惨状について聞くと
「ああいいだろこれ。さっきレベルアップしたことでスキルの強化が来たんだよ。」
「なんつータイミングだよ。それとこの爆発お前のMP使ってないだろ?」
「そうだよ。この〔道連れ〕に必要なのは対象のHPだよ。」
〔道連れ〕ってこわっ、もうスキル名からして怖い。
これに比べたら俺とか全然だろ。
「いや、でもこれ今は刺さっているけど威力がHP依存だからこれ以上上がらないんだよ。このレベルの敵ならいいけどもっと上がったらきついだろうな。」
「いや、それでも壁としては使えるだろ。十分強いだろ。」
ずっと出てくる雑魚敵とその後ろの魔法使いが敵に出てきたら洒落にならん。
「まあいつかは〔道連れ〕専用のスケルトンとか作りたいよね。」
「え、鬼畜かな?というかそんなもん作れんのかよ。」
「〔死霊魔法〕のスキルレベルが上がればできるかもしれないし、それができなくても〔道連れ〕に適した魔物を見つければいいだろ。」
うわぁエグいなぁ。今はまだできたらいいなという段階の話だがもしこれが実現したらその時こいつを相手にするやつには心底同情する。
「もうそろそろこの辺りの骨を使い切るからまた頼むよアヤト。」
「あ、別のところでこれやるのね。まあいいや、ここは任せろ。」
野ーライフが骨を拾いに他の場所に行ったのを確認した俺は最後のスケルトンが爆発したのを見て、その場所に突撃した。
「あいつがあんだけやったんだ。俺はそれを越えていかないとな!」
よっしゃ!なんかテンション上がってきた!
こっちの方がステータスとか固有能力とかあるんだからあいつよりも活躍できんだろ!
そうと決まれば俺に倒されろ有象無象どもが!
・・・・・
後衛組代表
「いや、お前らどっちともおかしいから。」
なんだよ!1人は変異個体に変身して無双したり、でっかいスライムに変身して魔物を取り込んだかと思えば触手生やして周りの魔物を削りやがって!
そして、もう1人はスケルトンを作ったと思えばそれを魔物に張り付かせて爆破するだけでヤバイのに、倒した雑魚敵の骨の分だけスケルトンが召喚できる時点で対雑魚敵としては強すぎだろ。
「魔法使いの方は分からんでもないがあの黒いのは本当になんであれができるのかわからん。」
だって瞬時に狼の四足歩行とスライムの粘体、そして人体を使い分けなければいけないんだぞ⁈ただでさえ難しいスライムや狼の体をあんなに早く入れ替えて満足に行動できるか!どんだけVRの適性高いんだよ。
ぐだぐだとひがみとも羨望とでも言うべき感情が出てきていることに驚きつつも、あの2人が特に頑張っているおかげで押されていた前衛組が立て直してきたので次の魔法を撃つように魔法組に合図を出す。
「魔法組!次の魔法、撃てーーーー!」
1人で戦況を変えるような英雄的な行動はできないが、みんなをまとめて戦線の維持くらいはできる。というか完遂しなければいけない。
あの2人を見ているとそのくらいはしないと胸を張って町を守ったと言いづらくなる。
そんなある意味後ろ向きな考えを持ちながら彼は戦場で指揮を魔法を振るう。




