第8話町防衛戦3
初めて予約投稿してみました。この時間で行こうと思います。ストックができてきたらまた投稿頻度を上げる予定です。
ブックマークをしてくださっている方はありがとうございます。
今回してやってもいいよという方はよろしくお願いします。それではどうぞ
目の前にきた魔物を爪で周囲ごとなぎ払う。巨大化スライムになって体内に何体かまとめて窒息させる。触手状にして先っぽを孤高絶牙に変身して体ごと回転して魔物を削り取る。
「クソがっ!もうネタがねぇ、そして勝機も少ねぇ。」
俺は他のプレイヤーの負担を減らすために1人で魔物の群れの中に突っ込んで無差別に暴れていた。周りには魔物しかいないため普段は味方を巻き込むかも知れないから控えていた攻撃を試せるのは良かったがもうそろそろきつい。
「もう〈窮地一牙〉も発動しちまったしどうするっ。」
何回か〔脱皮〕を行ったことでVITが下がっており、カス当たりでも痛いダメージを受ける。なのでどんどん倍率が上がりどんどん殲滅スピードは上がっていくが流石に多勢に無勢すぎる。
こうなれば俺が時間を稼いでいる間に他のみんながどれだけ持ち直しているかにかかっている。
周囲から小鬼、狼、猿の魔物が一斉に襲いかかってきているので、〈孤高の狼 ソリスタ〉に変身して爪を一周させてポリゴンに変えるものの次々ときて抑え掛かられてタコ殴りにあった結果。俺は死亡してリスポーンした。
・・・・・
野ーライフside
今回の防衛戦での役割は合図での魔法攻撃と近づかれたときのスケルトンを使った足止めだ。森から続々と出てきている魔物を見ると確かに今までの襲撃とは規模が違い本気度が窺える。
「さて、どうなることやら...」
そういいながら魔法組の代表者の合図と共に魔法を飛ばす。一回の魔法の攻撃を当てれるのは多くても20体くらいだろう。魔法組もマナを温存していなければならないので低威力の魔法しか使えないのだ。
そのため今は前衛組のサポートだが、後半に入ったら残った中位を討伐するのが魔法組の役割だ。
「撃てーーーーーー」
「「「火球」」」「「「風球」」」
合図に合わせて指定された属性の魔法を撃つ。そしてどのくらいたっただろうか森から出てくる魔物が狼以外にも小鬼や一角兎といった魔物も見えるようになった。
そして数が多くなってきたからか前線組でも抑えられない魔物が町に向かってきて何体かはそのまま落とし穴に落ちるものの大多数はこちらに走ってくる。
「おい!野ーライフ頼むぞ。」
「わかってるよ。〔スケルトン召喚〕」
アイテムボックスにあらかじめ用意していた骨を使用してスケルトンを召喚する。これで呼び出したスケルトンは破壊されると供物の骨もなくなるからめんどくさいったらありゃしない。
「スケルトン敵に攻撃しろ。」
こうやって指示を出さないとスケルトンは何もしないのでいちいち行動を言わなければいけないのが難点だが数を出せるのはそのまま強さになる。
「今のうちに攻撃してくれ、スケルトンごとやっていい。」
「お前ら!撃てーーーーー!」
スケルトンごと敵を攻撃することで手早く敵を倒して次の標的を狙う。
すると前線の一部に他の場所と比べて魔物がやけに多くいる場所がある。
「まじかよ.....」
そこをよく見るとデカイ狼が魔物を薙ぎ払ったと思えば、巨大なスライムとなり敵を飲み込み、先の尖った触手を生やして周囲の魔物を削り取っていた。
1人だけしているゲームのジャンルが違うのではないかというくらい無双しているアヤトを見ながら、また近づいてきた魔物に魔法を撃つ。
「ま、親友があれだけ頑張っているんだから俺もベストを尽くすとしますかね。」
後にからかわれたら絶対赤面しながら後悔するようなことをいいながら俺は杖を構えた。
その後、岩を投げてくる中位級の大猿を少数精鋭で倒しに行くという作戦のメンバーに選ばれたアヤトとマイが森の中に入っていくのを見ながら呟く。
「早くしてよ。あんまり遅いとジリ貧になって詰むからね。」
ジリジリと無くなっていく供物の骨を見ながら一応ある自分の切り札のことを考え1つ頼みごとをすることにする。
「あ、代表ちょっとお願いがあるんですけど.........」
たとえ特別な能力を持っていなくてもやれることはあると信じて.....




