第2話人数不利での戦い
設定を練ることの大変さをいま感じています。
今日は多分これで終わりですね。
ブックマークをしてくださっている方はありがとうございます。
今回ブックマークしてやってもいいよという方はよろしくお願いします。それではどうぞ
2人と離れて森の中を歩いているとよく小鬼と狼とエンカウントするような気がする。攻撃力はあるから倒せてはいるが、さっきの戦闘で凡ミスをしてダメージをくらってしまったので〔脱皮〕を使ってみる。すると体の表面の黒いのが煙となって消えていった。HPとVRを確認してみると、どちらも数字が変わっていたのでどうやら正常に作動したようだ。そしてVITの数値が戻るまではエンカウントしたくないなー。と考えていた瞬間3体の狼が三方向から襲撃してきた。狼たちは飛びかかってきたため、アシッドスライムに変身して〔巨大化〕して、その勢いで狼を弾き飛ばした。そして〔巨大化〕を解除して孤高の絶牙に腕を変身させて順番に刺していく。
「ギャン⁈」
「ふぅ、さすがに複数体を相手にするのはしんどくなるな。」
レベルが上がったというアナウンスがあったので周囲の安全を確認して、ステータス画面を開いた。
*****
PN:アヤト
種族:複体魔 位階:下位
ランク:2
レベル:7
HP(体力):25
MP:25
STM:15
STR(力):15
AGI(敏捷):14
DEX(器用):10+3
VIT(耐久力):10+3
LUC(幸運):2
スキル:複体解析 複体 暗視 巨大化 粘体 脱皮
複体1(ソリスタ・アシッドスライム・スライム・一角兎・バジリスクの抜け殻)
固有能力:窮地一牙
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ふぅむ。これからの育成の仕方をそろそろ本格的に考えなければいけない時になったのか。最初は満遍なく上げていこうと考えていたが第一回のイベントで会ったあの黒髪の剣士みたいに変異個体の固有系で攻められたら下手したら1発で死にそうだ。
多分、固有系の性能が分かったらみんなステータスをVITに偏らせて耐えるか、AGIに偏らせて避けるかという選択をしていくだろう。俺の場合、変身する素材と吸収によって獲得するスキルによって選択が異なってくると思うが多分AGIに偏らせるだろう。なぜなら変異個体には当たったら負けみたいな個体もあると思われるからである。黒髪の剣士が持っていたデュランダルにはスパッと切られてしまったので多分そういう効果があるのだろう。変異個体としては最弱の中位でさえそんな能力を持っているのだからもっと位階が高くなってくれば、普通の攻撃でさえくらえばどうなるかわからない。
「まあさすがに今考えることじゃないよな、後で野ーライフとも相談しようかな。」
そう言って立とうとすると近くで戦闘音が響いてきた。
さっきまで聞こえなかったので始まったばかりなのだろう。
取り敢えずは誰が戦っているのか見にいくことにした。そうして、移動して戦闘をしている魔物を発見した。片方が鬼と2体のゴブリンでもう片方がおそらくプレイヤーと思われる魔物だった。なぜなら1人がゴーレムでもう1人が剣を持ったパペットだったからだ。パペットは武器を装備できる種族で生産に向いている種族だった気がする。取り敢えず声をかけて助けが必要か聞こう。
「おーい助けは必要か〜?」
「あっ!お願いします!今手が開けられないのですみませんが申請お願いします!」
そう言ったゴーレムのプレイヤーは本当に余裕がなさそうな感じだったのですぐに申請を飛ばし、鬼の後ろに回り込み腕を孤高の絶牙に変身させて飛びかかり喉を狼の腕で力一杯噛んだ。そうすると喉の一部を噛みちぎってしまい体重が後ろにいってしまう。
「うおっ⁈やべぇ⁈変身〔スライム〕そして〔粘体〕!」
粘体を発動した俺は鬼に巻きつきように移動して、体の中に入れておいた孤高の絶牙を抉るように鬼の体に移動させた。そうすると鬼の体から血が吹き出して鬼はポリゴンとなった。
「どうもありがとうございました。ボスとは戦わないつもりだったんですがエンカウントしちゃてしまいまして、助かりました。」
壁役をしていたゴーレムのプレイヤーがそう言ってこちらにきたので取り敢えず返事する。
「いや、俺もボスを探していたから逆に助かったよありがとう。」
「それは良かったです〜。私はユイでこっちのゴーレムが吾朗です。よろしくおねがいしま〜す。」
「おうよろしく俺はアヤトだ。種族はドッペルゲンガーだ。」
「ドッペルゲンガーってあんなことができるんですね。なんかイメージとは違った感じで驚きました。」
「まあ結構クセのある種族だけど意外と楽しいよ?」
「そうなんですね。あ、俺たちは生産職をやっていますので町が完成してお店が持てたらよろしくお願いします。」
「へぇ魔物で生産職をする奴は少ないのによくやるな。」
「そうですねー。でもその分競争相手も少ないので意外といけるんじゃあないかと思っているんですよ〜。」
「確かに固定の顧客を取れたら素材とかもとってきてもらえたりしていいかもな。」
「そうなんですよ。まあでもまずは町を完成させてからですけどね。」
そう言った吾朗の目がハイライトを失ったような気がした。
........深くは聞くまい。
「それじゃあフレンド登録してもいいか?生産職のプレイヤーとは繋がりが欲しいし。」
「ぜひお願いします。鬼をすぐに仕留められるような人とはこちらも知り合いになりたかったですから。」
そう言って俺と吾朗とユイはフレンド登録をして俺は2人と合流するために、そして吾朗ですユイは素材集めに別れた。
「それじゃあな。」
「はい、それではまたいつか。」
「さよーならー。」
―――――
そのあと2人と合流した俺は鬼を倒したこと、生産職の2人と知り合いになったことを話した。すると
「ナイスなタイミングだね。こっちも群狼を倒せたよ。」
「これで3人とも第二エリアに行くことができるというわけね。」
「そうだな。第二エリアで石材とかも探さなきゃいけないし結構忙しくなるな。」
「他にやりたいこともあるしね。」
「あれ?石材以外で何かあったっけ?」
「ああ、俺がもうすぐ進化できるかもなんだよ。だからちょっとレベル上げをな。」
「なるほどね。まあ頑張れよー俺も上げないとだけど。」
「ねえ2人とも今日はもう結構いい時間だからログアウトしない?」
「そうだな。もう今日やりたいことはないし。明日は分けてもらった鬼の素材吸収でもしようかな。」
そのあと2人と別れて俺はログアウトした。




