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親不孝息子  作者: 柊 ツカサ
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201X年4月

これは、僕がヒーローになってからの話──


201X年4月 僕は大学に進学した。

田舎から都会へとはいかなかったが、今まで暮らしていた土地より発展した土地へと移り住む事となった。

例えるなら今まで見てきた土地が2Dで、移り住んだ土地が3Dといった所だろうか。

僕はそんなところへ移ってきた。登校初日は学校ガイダンス、校舎案内、そして数グループに別れ自己紹介をした。

僕が入った学科には同じ学校、同じ土地から移って来た人は一人もおらず、土地の名を口にすると皆地域区分でしか分からないようだった。

僕はこの日から土地の名で呼ばれるようになった。

僕は自分で言うのもなんだが、明るくとっつきやすい人間だった。そのおかげで学校初日にこの先の人生ずっと関わりをもつ友人と呼べる者が21人もできた。これは、学科内だけでなくサークルも含めた人数で⋯⋯

このうち3人と1番過ごした時間も交わした会話の数も、多かったと思う。僕ら4人はたった3日で10年来の友人のような関係になっていた。この前出会ったとは思えない、それが4人の口癖。

僕らは旅行へ行くことを約束した。GW(ゴールデンウィーク)は金銭的にむりだけど、夏か春には行きたい、と誰かが言い、言い出しっぺの考え無しの言葉に調子づいた残りが盛り上がって決まった。

その場だけのデマカセ。日時も行先も決めず、考えもせずできた、ただの言葉。僕らはそれを約束と呼んだんだ。

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