表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/30

第十七話 魔法



 僕は今、様々な高級調度品が装飾されている応接間で高級そうなファブリック生地の細部まで職人の手がかかったふかふかの二人がけのソファーに一人ポツンと座っている。


 謁見が終わった後、扉の外に居た騎士さんにこの応接間に通され「中でお座りになってお待ちください」と言われた。


 ああ暇だなぁ…


 僕はそう思いながら魔力で魔導人形を二体作る。


 魔導人形は15cm程の背丈で一体は剣を肩に担いだ騎士。

 もう一体は体の筋肉が発達している素手の武闘家。


「じゃ、始め」


 僕がそう言うと二体は闘い始めた。


『だいぶ魔力を扱えるようになったな』


 リリムが感心したように言う。



 僕は王都に来るまでの間、急激に上がったステータスに慣れれるようにと色々なことをした。


 その中でも大量の魔力を制御するのはすごく大変だった。



 ___________________



 夜。

 皆んなが寝静まった頃僕は森の奥へ来ていた。



 リリム、魔力の調整ってどうやればいいの?


『とりあえず下級魔法のそうやな〔ファイアーボール〕でも打ってみ』


 分かった。


 ファイアーボールか懐かしいな。

 小さい頃は、練習を始めて一週間でやっと火の玉が出て木に当たって焦げ目が出来た時は感動したな。

 木が一本燃やせるくらいには練習はしたけど魔力が足りなくて、それからは剣術、体術を集中して練習したっけ。


 魔力が上がれば威力は上がるだろうけど所詮は下級魔法だからな。



 僕は昔練習していた時のように木に向かって〔ファイアーボール〕を放つ。


 ゆらゆらと小さく青白い炎の玉が木に向かって行く。

 え、色がおかしいし、小さいし、なによりおそい。


『まぁ見とけ』


 そして、炎が木に着弾する…



 ドゴーーンッ!!!!



 大爆発…


 目の前一帯が火の海…

 夜中だと言うのに昼間より明るく暑い…


 これはダメじゃない?

 下級魔法だよ?


『下級魔法でも魔力が高いとこう言うことになる』




 それから、僕は火の海の消火活動に励み、魔力の調節は絶対に必要だと次の日から魔力調節の訓練を始めた。


『まぁ魔法使えてるし魔力循環はできてるか』


 なにそれ?


『は?体のどっかに魔力の塊があるそれを循環させる事や。できるやろ?』


 できないけど?



 僕は目を瞑り体の中で塊のようなものを探す。

 すると腹部の上に熱い何か塊のようなものがあった。


 これか。


 僕はそれを動かそうとする、があまり動かない。


『それは、何日も練習せな動かんわ。それにしてもお前、魔力をそこから動かさずによう魔法使えてたな』


 どゆこと?


『魔法を使う奴は皆、これができひんかったら魔法を使えんからな』


 じゃあ僕はどうして使えてたの?


『稀にお前みたいなレベルが低いのに基礎魔力が多くてキャパを超えて体の外に漏れる事がある。お前はその体の外に漏れてる魔力を使って魔法を使ってたみたいや』


 なるほど。


『ほな、とりあえず。魔力循環からやな』



 そして二日が経ち、魔力循環ができるようになった。


『ほな、今日からは魔力の出の調節や』


『とりあえず〔ファイアーボール〕打ってみ』


 分かった。

 僕は魔力塊を手の平の方に持って行って〔ファイアーボール〕を放つ。


 前よりも大きな炎の玉がゆらゆらと山肌へと向かう。

 前回の事で学び今度は燃えるものが少ない岩山へ来ていた。



 ドゴーーンッ!!!!!


 炎が着弾して山が前回より大爆発し上部の方が一瞬消え去る…

 そして下部はドロドロと岩が熱で溶けている。


 ん?

 また強くなってない?



『前は体外に漏れていた魔力を使っただけ。今回は体内の濃密な魔力を使い放ったもんや威力が違くなって何もおかしない』


 そ、そうなんだ…

 それにしても山が一個無くなるって…

 上位魔法使ったらどうなるの?


『まぁ小国やったら一瞬で無くなるな』


 はぁ…疲れた。


『ヨナ。ここからが本題やこの威力を調節するんや』


 ああ、そうだった目的はそれだ。

 で、どうしたらいいの?


『簡単や。魔力塊があるやろ?』


 うん。


『例えば手の平から魔法を出すなら、手の平の方に魔力塊から魔力をちょっとちぎって持ってくる。ほんでそれを体外に放出する』


 ちょっとちぎるって…パンみたいに。


 まぁやってみるよ。


 僕はリリムに言われた通りにする。

 そして前回のように青白ではなく赤い炎の玉が素早く出る。


 そして地面にすぐ着弾する。


 ドーン!


 爆発はする…がその範囲は小さく常識の範囲内だった。


『成功や』


 ___________________



 僕はそれから色々な魔法の魔力調節をしたり、新しく使えるようになった魔法を試した。


 そして今現在、魔力を使って土魔法と光魔法の複合魔法で魔導人形が作れるようになった。



「そこまで」


 魔導人形達は僕の魔力で出来ているから僕の戦闘技術を真似る。

 よって、その動きは高度で見ていて飽きない。

 所々隙があるとかここの悪い癖は直さないとなとか自分を見ているようで勉強になる。




 コンコン


 ドアがノックされる。


 僕は立ち上がり返事をする。


「はい」

「失礼するぞ」


 僕は聞き覚えのある声に緊張する。


 ドアが開き声の主が入ってくる。


「待たせてすまないなヨナ殿」

「いえ、大丈夫です」


 王様の後ろには謁見の時にも居た宰相さんと護衛隊の3人が続いて入ってくる。


 そして王様は僕の目の前の三人がけのソファーの中央へと座る。

 宰相さんはソファーの左後方に。護衛さんはドアに前に二人、王様の右後方に一人。


「座ってくれたまえ」

「失礼します」


 僕はそう言ってソファーに座る。


「まず、ヨナ殿今回の件改めてクレアとエミルを救ってくれた事を感謝する!ありがとう!」


 そう言って王様はテーブルに手をつき、額がテーブルにつくのではないかと言うぐらい深く頭を下げる。


「や、やめてください!先程も謁見の間で感謝されましたし!十分ですよ!」


 僕はそう言って王様の肩を持ち上体を起こそうとする。


「謁見の間では王として。今ここではあの子達の親として感謝させてくれ」


 そう言ってまた頭を下げる。


「分かりましたから。感謝は十分受け取りました。もう頭をあげて下さい」

「本当にありがとう」


 そう言って頭をあげる王様。


「娘達が襲われたと聞いた時には心臓が止まるかと思ったがヨナ殿とシルクが救ってくれたと聞いて。本当にホッとした」


 クレア様とエミル様本当に愛されてるなぁ。


「ヨナ殿」

「はい」

「シルクから聞いたのだかなクレアとエミルがヨナ殿事が気になっていると言っていたのだが…」

「は、はぁ」


 嫌な予感がする…


「うちの娘達を貰ってくれぬか?」

「王!?」


 宰相さんが叫ぶ。


 えっと…

『ふふふははは』

り、リリム?何で笑ってるのかな??!



「も、貰うというのはどう言うことでしょうか?」



「クレアとエミルの婚約者になって欲しい」


『ほんまおもろいなぁ』



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ