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神様のおでまし  作者: 東雲しの
12/100

心して仕えよ12

「何を二人でこそこそ致しておる」


大神様が赤獺と鹿静を見て言った。


その後母と叔母は寿司だの天婦羅だの煮物だの、流石主婦というべき要領の良さで、出前や買い出しを駆使してお客様をおもてなしした。


「さすがおばさんパワー」


みことよりも、客の鈴音の方が関心している。


お神酒というくらいだから、と叔母が酒屋から酒を買って来て出したが、大神様はビールを一口含むと、その感触に感激されたようだ。


「この爽やかな喉越しは如何なるものか?」


さっき鹿静と赤獺が小声で話していたが、地獄耳の乙女達には筒抜けだ。

特に気になり始めた人?神?の事となったら尚更だ。


「ちょっと変わってるって本当かも?」


「神様がビールに天婦羅とか、マジ笑える」


鈴音がみことに耳打ちすると、隣で畏まっている鹿静にポンと頭を叩かれた。


「罰当たりな……」


「罰をお与えにならない神様なんでしょ?」


鹿静は大真面目な顔を作って顔を横に振った。


鈴音はちょっと首をすくめて、恥じらうように鹿静を見つめた。


「マジ二人は恋人なんだ?」


「当たり前じゃない、嘘だったらそれこそ罰当たりだわよ」


「そ、そうだけど……」


みことがつくづく二人を見ていると


「みこと何やってんの?手伝いなさい!」


母に叱責されて慌てて立ち上がった。


「どんどん運んで……」


母と叔母に尻を叩かれた。


大神様が料理に箸を付けられて、お食べになられるのは意外だったが、赤獺が大食いなのは納得だ。


「神使いもご飯とか食べんのね?」


「出された物は食べるのよ。とは言っても、私たちみたいに、食べないと死んじゃうものじゃないみたい。鹿静は私と一緒だと食べるけど、別に執着はないみたいよ」


「へえ?って、鹿静さんは何をしてんの?神使いって給料出なさそうだけど……」


「お金なくても何でも手に入るみたい。普通の人間の生活水準を基準にね。それ以上だと目立つからね」


「えっ?働いてないのに?」


「神使いだもん。特に鹿静は大神様の使いだから、かなりのレベル。大神様はお力がおありになるの」


「えっマジで?じゃ鈴音ちゃんラッキーだね」


「へへ……」


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