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月魔法  作者: 今村天音
2/8

ルーナマジック2

最初のダンジョンに入るとゴブリンに出会った。

一匹相手に滅茶苦茶苦戦してしまう。

途中一回だけ回復薬を使い何とか勝利。


パンパカパーン!!

と効果音のファンファーレが鳴る。


レベルが2になったのだ。


何処のゲームもそうだけど、最初は上がりやすいんだよね。

何故かって?

その方が顧客を掴めるからでしょう。

「流石我が社、解ってる~!!」


勿論レベルが上がれば同じ敵には先程よりは楽に戦える。

悲しいかな、やり込み派。

階段を直ぐに見つけても「まだ行ってないフロアがあるはず」とあえてスルー。

「とことん回るわよ」

そう言ってクルクルと1階フロアを網羅させる。


「宝箱の取り残しはないわよね」


そう言って念入りにフロアを見る。

今の所宝箱から出てきたのは『回復薬』と『毒消し』。

所持金の少ない初期には嬉しいが、正直武器とか防具が欲しかった。

多分もっと奥に行かないと無理かな?

そう思いマップを確認する。

ここもやり込み派の(こだわ)り。

だって、アイテム箱とか見逃したら嫌じゃない?細かくフロアの途切れがないかを確認する。

そんな時、入り口の所に点滅が出る。


「あれ?何だろう。今まで敵に会ってもそんなのなかったし、それとも、フロアを全て網羅すると何かアイテムでも出るのかな?」


しかし、点滅は2個。

良く良く見ると動いている。

そこで自身のいる場所も光っている事に気付く。

だから、ここの世界はオンラインゲームだという事を思い出す。

「あっ、そうか。他のプレイヤーだ」

そう納得する。

「でも、今の私って滅茶苦茶しょぼいからな……何せまだレベル5だし」

グルグルとフロアを回っていたお陰だろうか?

ゲーム開始から既に二時間をこの最初のダンジョンの一階フロアに注ぎ込んでいる。

そして、その点滅は気のせいか真っ直ぐにこちらへと最短ルートで近づいて来ている。

「点滅が2個って事は新しいユーザーとは考えづらい、古参のユーザーの可能性が……でも、ここって本当最初のダンジョンだしな……」

そう考えてハッとする。

「もしや、私をカモるとか?」

何か聞いた事のある内容に思い辺り『逃げ』を決め込む。

「取り敢えず階段を降りよう。ボスを倒せば多分ダンジョンから出られるだろうし、それに私の所まで来るのにそれなりの時間だってかかるはず」

そう決め込んで光は急いでキャラを戻した。



確かこのオンラインゲームはPVPもあったはず。

「死ぬと確か所持金の半分が相手に行くんだよね。私、今の所持金が1250金だよ」

一応ダンジョンに入る前に所持金の許す限りの回復薬を購入していた。

金目当てでなくても、バトルポイントもある。

PVP専用のバトルポイントは対戦勝利数、相手のレベルとダメージ数でポイントがつく。

前者は称号で後者はアイテム交換が可能だ。


「いやいや……初心者相手にそんな洗礼いらないよ兎に角く逃げだ」

光はダンジョン感覚が昔から良い。

良く言えばボスまでの最短ルートで行ける。

悪く言えば全フロアを網羅するのに時間がかかる。


光は昔からのやり込み派、故にゲームはいつも遠回りしたい派なのだ。


「アイテムの回収は後からでも良いか」

兎に角一旦あいつらをまく、それにつきた。

「あぁ~きっとラストダンジョンには武器とかの宝箱あるんだろうな~」

苦々しくそう思いながら最短ルートを行く。

地下三階に入ると一本道が広がる。

多分ボスだろう。

そう思い回復アイテムを使って全回復しておく。


「兎に角ボスを倒してダンジョン離脱してやる」

そう息巻いて前進して行く。



現在のステータスを確認して回復アイテムを使用。

全回復させておく。



ユーザー名:コウ

人種:人間

性別:男

職業:武道家レベル6

称号:未定

個人補助スキル:未定

HP:175/175

MP:75/75



「よし、全回復済。行きますか」

そう言って拳を握る。


丁度光がボス戦に入った時、後方から二人のプレイヤーが地下三階へとたどり着いた。


「馬鹿。今日はクリスマスだぞ」


そんな事を直接言って来る。


「イヴだよ」

何故かムカッ腹立が立ちそう言っていた。


お読み頂きありがとうございます。

また読んで頂けたら幸いです。

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