第八話 「世界の縮図」
オワリを仲間にした信長は西方領土に向かう道中、オワリに自身が異世界から転生した事やこの魔界を含む全ての世界を統一する目的を語っていた。
オワリは千年程生きているらしくその年月で見聞きした知識を信長へ語った。
オワリによるとどうやらこの世界には7つの世界が存在するようだ…簡潔に説明すると
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天界
…天翼族と呼ばれる背中に翼を持つ種族で空に浮かぶ土地に住むと言われている。
精霊界
…エルフに妖精、ドワーフや精霊が住まう森。
幻獣界
…フェンリルやドラゴン等の伝説級の魔物が生息する土地。
人間界
…人間はこの世界の真ん中の土地に住んでおり、そこには三つの国が存在している。
獣人界
…人型の獣などの種族が住む土地。
仙人界
…人の身でありながら仙術を使い物欲を捨てた存在で他の世界と関わらない、雲までそびえる仙山と呼ばれる山々に住んでいるとされ、ここ二百年ばかり姿を見た者は居ない。
魔界
…魔族や魔物が多く住む土地。
「うむ…こう聞くと世界は広いワクワクするわ」
「主人よ全てを統べるは時間がかかるのぉ」
「なに時間はいくらでもある…儂は魔王ぞ」
「しかしオワリは幻獣界の出であったか」
「幻獣界は我も久しく帰っておらんが故郷じゃな」
「故郷か… 我の故郷はもう二度と行けぬところ…羨ましいのぉ〜」
「主人よ無ければ故郷を創れば良いではないか」
「!!! わははははっ そうじゃなその通りじゃ」
オワリとの会話で心が和んだ信長であったーー
◇◇◇◇◇◇
時を同じくして魔界西方領土…
「シャドゥベルク様…」
「……どうしたププット何か用か?」
「はっ! 只今入った情報によりますとデーモニア領を籠絡させた男がフェンリルと共にこの魔界西方領土のすぐ近くまで来ております。」
「面白い 丁度暇していたのだ… 会って来よう」
満面の笑みでシャドゥベルクはププットに微笑んだ。
「はい…えっ?ちょっ…」
「ププットよ留守を任す」
「スキル転移!」
「ちょっ…」
シュン…
「ちょっ…シャドゥベルク様ぁぁぁぁぁぁ」ーー