第四話 「伝説級の薬草取引」
街に入った信長はヤンスーツの勧める宿に泊まる事にし、その前に街を散策…その際強者が居ないか住民魔族達のステータスを覗いていく事にした。
「ふむ 一通り見たがレベルは平均50〜170程か」
信長は自分のチート特典を改めて理解した。
「確かにこれでは儂はバケモノ扱いじゃな」
信長は散策中に露店などを目にし、そこで支払われる通貨に目を止めた。
「あの小さな赤い石は?」
魔族の通貨は魔石と呼ばれる石が通貨の代わりになっているらしい。
こっそりと魔石のステータスを覗く…
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名前:小魔石
価格:1000ストン(小魔石1)
効力:魔力を含んだ小さな石で魔族が食べると魔力を100回復する。
「成る程… 魔族ならば魔石を食し、更に魔力の回復を図る事が出来るのか ここではそこに価値があるのだな」
しかし転生したばかりの信長はその通貨(魔石)を所持していなかった。
「まずは金を手に入れねばな…」
信長はマーケティングを始めた。
露店や武器屋、防具屋、薬草屋などを赴き、話を聞き売れ筋商品や価格を調べ、更に魔族商会なる大きな商会の存在を知る。
そんな中早速信長は 魔界の高級薬草 に目を付けた。
高級薬草は薬草屋で30万ストン(大魔石30個)で販売していた事から見て安く取引しても大魔石10個は固いはずと考えたのだ。
街では目立つ為一度門を出て誰もいない近くの森へと足を運んだ。
薬草は素材…信長は 創造創作(極)スキルで無の状態から素材を作り出せる為さっそく大量に高級薬草生成した。
「さて、これくらいでよかろう」
信長は薬草の効力や価値を確認する為、創造した高級薬草のステータスを覗いてみる事にした。
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名前:超級薬草(極)
価格:72,500,000ストン(大魔石7250個)
効力:死んでいなければ完全再生及び損失箇所復元が出来る万能薬。
「…!!!?」
信長は絶句した。
「なんだこの馬鹿高い薬草は…超級薬草(極)?」
知らず知らずに信長は大量にこの世界の伝説級薬草を創造してしまったのだーー
街に戻った信長は大量に手に入れた超級薬草をアイテムボックスから二つだけ取り出し魔族商会へと訪れる事にした。
何故二つだけなのか…信長はいきなり大量に取引すると付加価値が無くなると考えていた。
「御免 この商会の主人と取引したい品を持参した為面会を願いたいのだが、主人はおられるか?」
信長は商会内の女魔族に声をかけた。
「あたしがここの商会の主人アルベルコだよ」
信長はステータスを覗いた。
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名前:アルベルコ♀
種族:魔族
職業:商人(魔族商会主人)
レベル177
HP521/717
MP240/300
称号:魔界の大商人
スキル:交渉術(Lv51)水魔法(Lv30)
「そうかお主が 儂は信長と申す こちらの商会と是非取引したい品を持って参った」
「へぇ…そうかい … 奥の部屋に来な」
っと信長は商会奥の部屋へと通されたーー