第十八話 「霧の者」
「今何と言った?」
「ふふっ 儂は異世界より転生した 魔王信長じゃ ひとまず魔界を統べ 次にこの世界を統べる事にした」
「お前は…〝七界王〟になると言う事か?」
「七界王? その様な者が過去に居たのか?」
「居たな…だが大昔の事…私の生まれる6000年程昔に七界王は存在した」
「そうか…ハハハッ では一万五千年ぶりにその七界王が誕生する事になるな どうだ?殺せと言うなら殺ろしてもよいが、どうせ死ぬなら儂が七界王となりこの世界を統べた後でも遅くはあるまい」
「……」
「儂について参れ 霧の者よ!」
「…ふふふっ 死ぬ前の余興としては面白いかもしれんな その話乗ったぞ信長 だがお前が七界王と成れなかったその時は私がお前を殺ろしてやる」
ニヤリと笑う信長…こうして古代霧魔族まで従える事になった信長はその魔族をキリと呼ぶ事にした。
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名前:キリ(性別不明)
種族:古代霧魔族
レベル???
HP???/???
MP???/???
称号:古代魔王の元配下 魔王信長の現配下 暗殺者
スキル:???
「古代魔王の元配下? キリよお主は魔王の臣下であったのか」
「遠き昔の話だ… 良き魔王であったぞ」
「それに暗殺者の称号持ちか… 確かに霧なれば暗殺は容易かも知れぬな ハハハッ」
「さて行くか お主はこの50階層全体を覆っている黒き霧なのだったな 姿を形成する事は出来るのか?」
「器さえあれば出来なくもない」
「取り憑くという事か では儂が創造創作(極)のスキルを使い鎧でも拵えてやろう」
「鎧か…それならば部屋奥にある宝箱をを開けよ中にオリハルコンの原石が入ってあるはずだ」
「オリハルコン? まぁ良い早速造ろう」
こうして古代遺跡ダンジョンから出た信長一行は新たにランマルとキリを仲間に加えツァルハシィとドーンリールの元へ急いだのだった。ーー