第十七話 「古代魔族」
古代遺跡ダンジョン〜50階層〜
一行は古代遺跡50階層に入った、辺りは薄暗く漆黒の世界が広がっており生き物が住んでいそうな雰囲気はまったく感じなかった。
「空気が淀んでおるな… なんじゃここは?」
「……」
「主人…」
「どうしたオワリ?」
「オワリも気づいたか …何かおるなぁ」
オワリとランマルが気づいた瞬間ブォンッと耳鳴りを感じた信長… 振り返ってオワリ達を見ると三人とも動かなくなっていた…まるで信長以外の時が止まった状態の様だった。
「姿を見せよ 古代魔族!」
「そう威嚇するでないツヨキモノよ… この遺跡に来てからのお前を観ておった 私はお前と話がしたかったのだ」
「話? 話がしたくば姿を見せぬか無礼者! まずはそれからじゃ」
「ふふふっ 姿を見せよとは無理な話だツヨキモノよ 敢えて言うなら既にお前達がこの階層に来た時点から、私はお前達の目の前に居た」
「なんだと?」
「この部屋全体を覆う漆黒の霧こそが私なのだよ」
「この霧がか…奇怪な奴だ それにしても霧の魔族などが存在しているとはな…」
「ハハハッ 無理もない今の魔界に霧の魔族は私しか居ないだろうからな…」
「古代魔族 お主は一体何年生きているのだ?」
「私か?私は彼此9000年程生きておるが、私は霧故死ねず未だここに在る」
「それで儂に何を望む?」
「お前に…私を殺してほしい……」
「何?」
「長き時を生きて来たが… 私は孤独に疲れた…」
「成る程…孤独に疲れたか ふふふっ ならば儂と共に来い!」
「!!!」
古代魔族は信長のまさかの誘いに驚いた。ーー