第百四十一話 「神級幻獣」
ーーーータケルと義経を連れ神級魔宮へ入った信長はルルイエに会い、話に聞いたその異形を目にする。
「これは…話には聞いていたが…成る程…」
「話?」
「あぁ我らが出会った時の話をちょっとな」
ルルイエは信長をジッと見つめ超能力スキルで頭の中を読み解り…ルルイエは信長が何をしにこの魔宮へ訪れたのかを理解した。
「成る程…お前は我の様な眷属を求めてこの地へ参ったのか」
「なんとッ! 解るのか!?」
「超能力だよ コイツの特技なんだ」
「だが残念ながら神級幻獣は数が少ない そんな少ない神級幻獣を見つけ出し其方が眷属に出来る器量はあるのか?」
「ほぉ? この信長には難しいと申すか?」
「自信ありげだな… 試しに会ってみるか?」
「なんとッ! 連れて来てくれるのか?」
「流石に連れては来れん…が! 連れては行ける」
「構わぬッ! では早速頼むッ」
「だが連れて行けるのは貴殿一人だけだ それでも行くか?」
「ふふふっ 望むところじゃッ」
「良かろう… 〝異空移動〟ッ」
ルルイエの超能力 異空移動で信長一人が他の神級幻獣の巣に移動した。すると目の前にはトリケラトプスの様な頭を持ち、紫色した爪の象の様な巨体の岩肌をした、魔物が信長の目に映り込む…それは正しく信長の求めていたそれであったッ!
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名前:なし
種族:神級幻獣 ベヒーモス
レベル5000
HP7084560600/7100000000
MP638549600/640000000
称号:土の大精霊
スキル:
●土属性(極)
●通常攻撃無効化(極)
●状態異常無効化(極)
ユニークスキル:
●不老
●暴食暴拳
〝非道系のUS暴食の上位 殴るだけで相手のHPやMPを削り奪う事が出来る〟
「こっ、これは… デカイ奴じゃのぉ」
「ガルルルッ 突然現れおって何者だッ!」
「儂は七界王 織田信長と申すッ 訳あって貴殿を…神級幻獣を我が眷属に誘いに来たのだ」
「ふんッ 下らん帰れッ」
「まぁそう言うな 土の大精霊ベヒーモスよ」
「…我の餌食になりたいか」
「ほぉ やるか?」
「……どうやら死なねば分からぬ阿呆のようだな」
「まぁ儂は……」
ズドォォォォンッ!!!と信長が話をしている最中いきなりベヒーモスに爆炎攻撃魔法が当たる。
「なっ!! なんじゃ!?」
「ッたく 彼奴は状況とか読めんのか?」
ベヒーモスは慣れた様に土魔法で防御壁を作りボヤいていた。
「〝ファッファッファッ ベヒーモスよまた戯れに来てやったぞ! このクトゥグア様に感謝しろッ〟」
信長が声のする方に目をやるとそこには燃え盛る身体をした巨大な火の大精霊の神級幻獣が高笑いしていた。
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名前:なし
種族:神級幻獣 クトゥグア
レベル5000
HP8090000000/8100000000
MP539854000/560000000
称号:火の大精霊
スキル:
●火属性(極)
●飛行移動
●通常攻撃無効化(極)
●状態異常無効化(極)
ユニークスキル:
●不老
●狂炎活火
〝大地に眠る溶岩を自在に操る自然系のUSのひとつ〟
「なんじゃ?あの暑苦しい奴は?」
「あぁ あぁいう奴なんだ気にするな……そうだッ」
「お前神級幻獣を眷属しに来たと申しておったな?クトゥグアも神級幻獣だぞ! どうだ?アイツをまず眷属に出来たら我も考えてやらんでもないぞ」
「ほぉ? では……」
信長は早速クトゥグアの元へ歩み寄り語りかけた。
「オイッ! クトゥグアとやら儂の眷属に成らぬか?」
ギロッと信長に睨みを利かすクトゥグア————。
「なんじゃ? この小っこい奴は? 生意気だな」
ブドォォォォンッ!!!とまたも爆炎攻撃魔法を信長に放つクトゥグアは、ベヒーモスと違い有無も言わさず攻撃を仕掛けてきたッ!
近距離でまともに攻撃を受けた信長だったが土煙と炎の中からクトゥグアに不敵な笑いを取る信長…
「ふふふっ それが攻撃か? クトゥグアよ」
「ッ!!! ……クックックッ やるではないか小っこいの」
爆轟を起こしながら戦い出す両者を横目に甘い実をムシャムシャ食べ出したベヒーモス、彼はかなりの甘党の様だ。
「おぉ やり出したか モグモグッ… 我はこのシュガの実でも食いながら高みの見物といくか」
◇◇◇◇◇◇
———— 一方義経とルルイエは…タケルの持って来た甘味を食べながら…ほのぼのとしていたーー