第十三話 「南からの招待状」
異世界初の喧嘩から三日後…信長とシャドゥベルクは西方領内の城にいた。
「やぁ信長 三日経った今でも頭が痛いよ」
「さて シャドゥベルクよ 儂に残りの方領主達の事を聞かせてくれぬか」
「あぁ… 魔界には…」
シャドゥベルクによると
魔界東方領土の領主 スゥビルコップス
魔界南方領土の領主 ツァルハシィ
魔界北方領土の領主 ドーンリール
の三人が主だった実力者だと言う。
「我は領土でのほほんとした生活を送っておったが東を治めるスゥビルコップは中々の野心家でな… 未だに領土を広げようと画策しておる」
「ほう やはりそこまでの実力者ならば野心ぐらい無くてわな…」
「南を治めるツァルハシィは女魔族で中々の美人だぞ だが自分より強い者で無ければ認めないといった頑固者の為未だに独身貴族状態よ ハハハッ」
「その女魔族は強いのか?」
「そうよなぁ〜… 我らの中では二番目に強いかもしれぬ」
「ほう ならば何故お主らの中で一番に強き者と結ばれぬのだ?」
「ふふふっ… 悲しいかな一番強い奴もまた女なのだ…」
「なんと! では北の領主か!」
「その通り…北を治めるドーンリールという女魔族が一番強い 我が百年前に会った時は奴個人のレベルが3400を超えておると聞いた記憶があるな」
「百年前でレベル3400か……よし 女の身で在り、それ程の実力者ならばまずその二人のどちらかに会いに行くかのぉ」
「オイオイ まったくうちの領主様は」
「儂も昔(前世)は家臣を集め…敵を薙ぎ払い…そして城を築いたものだ……今はまた一から家臣集めの途中よ」
「家臣って超高位魔族をか ハハハッ まったく本当に面白い男だな……しかしこの女共を落とすのは中々骨が折れるぞ」
「儂を誰だと思うとる …魔王信長ぞ」
「ふふふっ ならば丁度いい 先程南のツァルハシィと北のドーンリールより書状が届いたのだ 奴ら我がお主に敗れたのを早くも知ったらしい」
「ほう 耳が早いな まぁ向こうから招待してくれるとは何とも都合が良い」
「それも二人共揃っておるそうだ… これは面白い何か企んでおるのやもしれん 我も行こう!」
こうして次なる目的地の魔界南方領土へ、信長はオワリとシャドゥベルクと共に向かうのだったーー