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らっきょうの話

作者: 也屋拓郎

 全く、世の中と言うのはかなり理不尽だ。本当に、例と言っては何だが、俺はらっきょうが好きだ。冷蔵庫にあったらっきょうがある日切れた。俺は仕方なく漬物屋に言ったらそこには多分新人のアルバイターがいたのだ。

 「らっきょくださーい」

 「…え…!」

 何か変なこと言ったのかな? と思いつつ俺は英語で言ってみた。

 「らっきょぷりぃーず」

 「…う、うわあ…ああ…あああぁぁああぁ」

 椅子から転げ落ちる新人アルバイター。

 「どうかしましたか?」

 「ああ、あふゥッ……ひいいい……」

 俺なんか変なこと言ったのかなぁト思って俺は彼女を助けることにした。

 「やだなあ、そんなにびびらないで下さいよ。ちょっとらっきょが好きなだけですから」

 そういうと彼女はウンウンと頷いて、しかし顔が怖がっている

 「ああ…あ…うんっ…ああ……」

 しかし、彼女は身体を痙攣させながらしかも失禁をしている。とても困った俺はらっきょうと言う言葉がダメなのかなと思って最後にこういった。

 「じゃあやっぱり福神漬けで」

 「三百七十円になりまーす」

 と生意気な声で言ってきた。なんだか俺は腹が立ってきた。

 「ごめんやっぱらっきょうにしてください」

 「あぁ…! くぅん…ぁ! …あああ!」

 なんだよこの野郎。

 心底思ったのだった。

 結果的にはらっきょうは買えなかった。次の日もその1週間後も、その新人アルバイターが店番をしているものだから、らっきょうが買えなかった。

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