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きみと出会ったキセキ
きみはもう
ぼくの思い出なんだよ
言葉を交わせば
何気ないひと言が
その人の人生を干渉するような
ことだってある
何気ないぼくのひと言が
きみを干渉してしまうことだって
きっとある
もしそうなら
その優しさは連鎖する
心に咲いた花火が
パッと咲いて
消えかけたとき
また次の花火がすぐに
夜空に花咲くように
きみの優しさが
重なって
その優しさは連鎖する
心が連鎖するんだよ
花火のようにね
それは一瞬のことかもしれない
真夏の夜の夢かもしれない
でもそんな輝きが
そんな音が
重なりあえたなら
心が重なりあえたなら
ときには
きみのこぼした
涙ひとしずくが
ぼくの心に
雨を降らすことだって
あるかもしれない
花火の軌跡が
涙の軌跡が
ぼくらが巡りあった奇跡が
心が重なるキセキが
いま輝いている
ねぇ、きみは
もうぼくの思い出なんだよ