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詩集 心箱  作者: TiLA
62/100

機械仕掛けの涙

感情があるから

それが愛を生むから

こんなに辛くなる


信頼があるから

それが夢を抱くから

こんなに傷ついている


悲しいから涙がこぼれる

人間ってものを

神様がきっと

そう設計したから


だけどその涙が

たとえ機械仕掛けだったとしても

この胸の痛みは

他の誰のものでもなくて


疑いようもなく

この僕のものなんだ



理性があるから

それが知と交わるから

こんなにも不安になる


記憶があるから

それが未練に変わるから

こんなに後悔してしまう


出会うから別れが待ってる

宿命ってやつを

神様がきっと

そう悪戯したから


だけどこの涙が

たとえ時計仕掛けだったとしても

この震える心は

他の誰のためでもなくて


間違いなく

君だけのためなんだ



霊長類として

ホモサピエンスとして

神様がきっと

そう設計したから


君と僕とは

きっと似ていて

ため息さえ


きっと似ているから

憎しみ合うこともあれば

きっと似ているから

こんなに求め合う


喜びや嬉しさがあって

失いたくない

守りたい

こんなにも

こんなにも


初めから神様が

そう設計したなら

涙だって

きっとオートマタでも流せる


だけど

君と出会い

離れて

この揺さぶられる感情は

この心の衝動は

他の誰でもなく

この僕だけの


たとえその涙が

機械仕掛けだったとしても


神様がそう

設計したのだとしても








注)amazarashiの「アンチノミー」という歌のオマージュの作品です。

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