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詩集 心箱  作者: TiLA
43/100

オーケストラ

風のそよぐ音がする

草が揺れ

てんとう虫が羽根を広げ

紋白蝶も飛んでいる

聴こえるよ

草原のオーケストラ


白い波が海原の上に

現れては消える

やがて浜辺に打ちつけては

広がり引いてを繰り返す

遠くで鴎の声がする

砂浜のオーケストラ


枝に積もった雪が

ザッと落ち

雪面の兎の足跡は

五線譜の音符のように跳ねる


とても静かな

静かな森の奥

空気まで凍てついて

でも

川のせせらぎは聞こえてくる

つららから落ちる滴

雪景色と

水のオーケストラ


澄み切った夜空

瞬く星々

光をつなぎ星座になるもの

ひとりで輝くもの

心の耳を澄ませば

彼らの唄が聴こえる

讃美歌のような

星のオーケストラ


クラクションが鳴る

信号の変わる通りゃんせ

ネオンが輝く

階段を歩く足音のタップ

騒々しいな

でも嫌いじゃない

街のオーケストラ


胸に手をあてる

聴こえてくる鼓動はビート

深呼吸はオルガン

喜びの鐘を鳴らし

悲しみはバイオリンを弾き

魂のファンファーレを吹く


聞こえる

いま、確かに生きている


ぼくも

きみも

海も山も草原も

星も虹も

この地球はみんな

みんな生きているんだ


聴こえるかい


生命のオーケストラ











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