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詩集 心箱  作者: TiLA
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いつもの朝のように

今日庭に

小鳥が命尽きていた

その躯は

朝露に濡れて

身体を包む羽毛が

へばりついていた

生きているときは

きっとふわふわとしていただろうに


籠の中の鳥は

自由には空を舞うことはない

ただ庭先で

羽毛をべっとりと濡らして

命果てることもないだろう

その寿命を全うするまで


綺麗な小鳥は

まだ若そうに見えた

餌の取り方を知らなかったのだろうか

どこかで飼われていたのだろうか

籠から外に飛び出して

自由に空を飛びたかったのだろうか


籠の中で

餌を与えられて生きていく


自由を求めて

短い命で尽きていく


どっちが……


答えを出そうとして

考えるのをやめた


遠くで野鳥の鳴く声がする

同胞を亡くしたレクイエムのようでもなく

なんでもなく、それは

いつもの朝のように


チチチ……ッ、と

姿も見せずどこかから


聞こえてくるよ


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